野球/野球関連情報

【球界再編】パ・リーグプレーオフ修正案

2004年から導入され、来季の継続も決まったパ・リーグのプレーオフ制度だが、改良の余地はあるだろう。プレーオフ制度の修正案を考えた。

執筆者:コモエスタ 坂本

2004年から導入され、来季の継続も決まったパ・リーグのプレーオフ制度。制度導入にあたって是非の議論がなされたが、導入以降も改良の余地はあるだろう。プレーオフ制度の修正案を考えた。

プレーオフ実施の是非

シーズン2位の西武ライオンズが激戦の末にシーズン1位チームのダイエーホークスを下した2004年のパ・リーグプレーオフ。フルシーズン1位のチームがリーグチャンピオンになれず、また日本シリーズにも出場できないということで、プレーオフ制度への疑問の声が再びわき上がった。

パ・リーグがプレーオフ制度を導入するにあたっては賛否両論があった。反対派の見解の代表的なものはただ一つで、「ペナントレースの最後にプレーオフを実施して、3位チームにも優勝の可能性を与えることは、ペナントレースの価値を減ずる」というものだ。

対して、賛成派の掲げるメリットは主に2つ、「シーズン終盤戦を面白くして、消化試合を減らす」「短期決戦で盛り上がる」ということだ。

現行のパ・リーグプレーオフ規定

●延長戦は12回まで、引き分けあり(公式戦と同様)。
●全試合DH制を採用(公式戦と同様)。
●プレーオフでの個人成績は、公式戦の記録に加算されない。
●第1ステージは2位チームが3位チームより五分以上の成績ならば、2位チームが第2ステージに進出。
(2位チームが2勝、または1勝1敗1引き分け、3引き分けの場合、第2ステージに進出)
●第2ステージでは、1位チームと第1ステージチームの勝者との間で公式戦でのゲーム差が5以上ならば、1位チームに1勝のアドバンテージを与える。
●第2ステージも(アドバンテージ付与後)1位チームが相手チームより五分以上の成績の場合、勝者とする。

プレーオフ賛成の理由

私はパ・リーグのプレーオフ導入に原則賛成であり、セ・リーグにも採用して欲しいと考えている。実際、2004年のパ・リーグは9月後半まで5チームにチャンスが残り、過去数シーズンになかった盛り上がりを見せたからだ。リーグ存続のためには観客動員が必要であり、そのための仕掛けをすべきだろう。

また、日本プロ野球選手の「短期決戦慣れ」の必要を強く感じているというのも、プレーオフ賛成の大きな理由の一つだ。日本プロ野球のプレーヤーは、シーズンゲームの長期戦スタイルに慣れすぎており、短期決戦での戦い方が苦手で、一発勝負に弱い傾向がある。端的な例が、今夏のアテネ五輪だったが、今後開催されるであろう野球W杯やオリンピック等の国際大会で力を発揮するためには、短期決戦で決着をつける方法を積極的に導入すべきだと思うのだ。

ただし、短期決戦に重きを置きすぎると、反対派の言うところの「ペナントレースの価値を減ずる」ことになるので、その重みづけは慎重に考慮されなければならない。改善案を提示する前に、各国のプレーオフの事例を見ておこう。

■次ページは『各国のプレーオフ事例』→
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます