文章:小野寺 俊明(All About「日本代表・Jリーグ」旧ガイド)
日本代表2-0北朝鮮。この結果、日本代表は開催国ドイツを除き、世界で一番最初にドイツワールドカップ出場を決定しました。現地の元川悦子さんからレポートをお届けします。
<ワールドカップアジア最終予選B組 第5節の結果>
北朝鮮 ●0-2○ 日本
イラン ○1-0● バーレーン
<ワールドカップアジア最終予選B組 順位表>
1位 イラン 勝ち点13(4勝1分・得点6・失点1・得失点差+5)
2位 日本 勝ち点12(4勝1敗・得点7・失点3・得失点差+4)
3位 バーレーン 勝ち点4(1勝1分3敗・得点2・失点4・得失点差-2)
4位 北朝鮮 勝ち点0(0勝5敗・得点2・失点9・得失点差-7)
※この結果、1試合を残しイランと日本がワールドカップ出場決定。バーレーンは3位となり、A組3位とアジア5位決定戦へ回り、その勝者が北中米カリブ4位とワールドカップ出場権をプレイオフで争う。
<INDEX>
2P目
選手コメント3P目
試合レポート前編4P目
試合レポート後編————————————————————————
ジーコ監督
「今まで一緒に戦ってくれた協会や選手、スタッフの全てに対して感謝したい。自分たちが偉業をなしとげるために努力してくれたみなさんにも感謝したい。自分が代表監督になるサインをした初日からみんなの力を結集すればとてつもないことを成し遂げられるというのを確信していた。この勝利を心待ちにしていた全てのサポーターに捧げたい」
……この予選を突破できた理由は?
「予選の試合はどれも厳しいものがあった。気持ちの強さがなければ戦術面の高さを出せない。気持ちがあって初めて技術が生きるし、バーレーン戦のような試合ができる。今日の0-2という結果がそれを実証してくれた。相手の勢いをまずはかわすところから技術を出せると思う」
……無観客試合はどうだったか?
「別の形での制裁を考えるべきだった。タイでワールドカップ予選に行く最初の国を決める試合だったのだから、タイの人が見れなかったのも残念。日本から来てくれたサポーターのみなさんも観戦できなかった。別の決定にしてほしかった。選手には無観客を忘れろと言った。ピッチでのことだけに集中して、周りの異常な雰囲気を気にするなと言った。プレーだけに集中するんだといって送り出した」
……北朝鮮についての印象は?
「選手個々の速さがある。戦術的には引き気味でカウンターという形だった。そこを選手には注意した。カウンターを食らわない戦術を指示した。今日の暑さもあって、鋭いカウンターのあるチームを確実に消すという策を採った」
……このワールドカップ予選で最も苦しかった時期はいつか?
「キリンカップ2試合。いい形でプレーしながら結果が出なかった。負け慣れていないチームだったから、悪い方に行かないか心配したが、選手はいくつかのポイントを修正すればいいと前向きに受け止めてくれた。それがこの2試合の結果につながった。ワールドカップ予選のプレッシャーがかかる中、本大会出場に値するチームに成長してくれた」
……バーレーン戦の後、選手の感情をいかにコントロールしたのか?
「一番むずかしかったのは勝ち点1でいいという状況になったこと。イラン対バーレーン戦の結果次第で本大会出場が転がり込むことになった。それでもう勝ったような気持ちになるだろうが、そうじゃない、勝ち点1があると言った。自力で何とかするんだと言った。引き分けでいいとなると、積極性がなくなったり、引いて守ったりする。それをやりたくない選手にはいつも通り攻め続けろと言った。攻めこそ最大の防御なり。積極性を失わないようにと言った」
川淵三郎キャプテン
「この予選は楽勝したゲームは1つもなかった。苦労しながら勝ち続けられるチームになりつつある。最後に柳沢と大黒が決めてくれてよかった。相当暑くてだいぶきつかったし、グランド状態も悪かったけど、しっかりやってくれた。価値ある勝利だ。
8年前の予選突破の時はジョホールバルの歓喜だったけど、今回はワールドカップにいけてよかった、ほっとしたという気持ち。まるで違う。93年のドーハの悲劇が終わった後は会見もキャンセルしたし、成田に着いた時も何も話せなかった。悲壮な思いを経験しているだけに今日リラックスして感想を話せるのがありがたい。
このチームはまだまだ成長しないといけない。そうでないと、ワールドカップでの目標を達成するというわけにはいかない。ジーコも予選は大変だと言っていたが、ようやく決まって次のステップに踏み出せる。イラン戦はワールドカップ行きが決まっているから、割り切ってやれる。新たなトライもできると思う」
田嶋幸三技術委員長
「予選突破ということでとりあえずほっとしている。10年後のベスト10入りを日本サッカー協会としては約束しているだけに、第1ハードルを超えられてほっとしている。選手、スタッフもまとまり、サポーターにも勇気づけられた。選手をねぎらいたいが、次のハードルは非常に高い。コンフェデでチームと選手のトライアルをしたい。本番への格好のシミュレーションになる」
●選手コメントへ続く…