文章:小野寺 俊明(All About「日本代表・Jリーグ」旧ガイド)
やはり特別な1戦なのか?この日は普段と違い、異例の戦術的な色合いの強いメニューを実施。バーレーン戦を前日に控えた日本代表の練習の模様を元川悦子さんのレポートでどうぞ。
●ワールドカップアジア最終予選B組 順位表
1位 イラン 勝ち点7(2勝1分・得点4・失点1・得失点差+3)
2位 日本 勝ち点6(2勝1敗・得点4・失点3・得失点差+1)
3位 バーレーン 勝ち点4(1勝1分1敗・得点2・失点2・得失点差0)
4位 北朝鮮 勝ち点0(0勝3敗・得点2・失点6・得失点差-4
<INDEX>
1P目 バーレーン現地レポート
2P目
日本代表 前日練習レポート3P目
ジーコ監督・中田選手の練習後のコメント4P目
宮本・加地・小笠原・福西・中村選手の練習後のコメント*****
いよいよ一大決戦!
絶対に負けられない試合を迎えるジーコジャパン
日本代表がバーレーン到着後、初練習を行った翌2日の朝は非常に慌しかった。紅白戦で右足を負傷した小野伸二(フェイエノールト)のケガが骨折だと判明。日本からも何件か問い合わせなどがあった。我々の場合、海外にいてもつねに日本時間を考えながら生活しなければならない。特に時差6時間というのはきつい。結局全ての作業が終わったのは朝10時半。ほぼ完徹の体に燦々と照りつける日差しが恨めしかった。
この日の日本代表練習は夕方17時半から。それまで仮眠を取り、午後には先輩ジャーナリストと食事をしにいった。この時期のマナマはつねに気温が高いのだが、2日は前日より暑かった。日の高い時間は町中も閑散としているのだが、この日は週末(イスラム教の休日は金曜日)ということもあって、多少の活気はある。道路も比較的混雑しているようだった。
わりと新しい目のレストランに入り、ビリヤニ(フライドライスにチキンが乗っているもの)やラムチョップ(羊を焼いたもの)などを注文したが、なかなか美味である。バーレーンも他の中東諸国同様、インドやパキスタンからの出稼ぎが多い。それに伴い、カレーやビリヤニなどの料理があちこちで食べられる。マナマの町は小さいため、ドバイのように各国料理を食べられるわけではない。それでも小奇麗なイタリア料理レストランや中華料理屋があるし、ホテルの中ならたいていアルコールも飲める。さすがはサウジアラビア人が戒律を破りにくる国だけのことはあるのだ。
食事の後、少し休養してからスタジアムへ向かった。バーレーンはオマーン同様、タクシー代が高い。スタジアムまで20分程度の距離なのに、最低でも5リアル(1500円)もする。たまたま同じホテルに泊まっている同業者たちとシェアして乗ることになったのだが、この日のタクシードライバーは「片道10リアル(3000円)」と吹っかけてくる。「昨日は5だった」と反論しても「今日は道路混雑があるからそういうわけにはいかない」と強行だ。それを値切りに値切って6まで下げ、何とか出発することができた。元気な時はこういう交渉も楽しいが、疲れている今は「メーターだったらいいのに」と思ってしまう。
スタジアムに到着すると、すでに大勢の報道関係者が集まっていた。その数は前日よりさらに多い。しかも一般人もスタジアム内に入っていて、ものすごい熱気だった。2万5000人収容のナショナル・スタジアムには初めて入ったが、だだっぴろく、スタンドからの傾斜が緩くてピッチが見づらい。サポーター席からピッチも遠い。だが、中村俊輔(レッジーナ)は「思ったより広くないし、コンパクトに戦えそう。ピッチも悪くない」と話していた。大事なのは、我々がどう思うかより選手たちの感覚。そういう意味ではこのスタジアムは合格かもしれない。
絶対に落とせない一戦を前に、ジーコ監督はぴりぴりした様子を漂わせていた。練習開始前には中田英寿(フィオレンティーナ)を呼び、2~3分話をしていた。中田本人は「世間話です」と受け流していたが、決戦前日のトレーニング開始前に指揮官と軽い話をするはずがない。ジーコは直接イタリア語でコミュニケーションを取れる男に「勝負への強い意気込み」を伝えたのではないか。
●日本代表 前日練習レポートへ続く…●ジーコ監督・中田選手の練習後のコメント●宮本・加地・小笠原・福西・中村選手の練習後のコメント