文章:小野寺 俊明(All About「日本代表・Jリーグ」旧ガイド)
不可解なPKでハンガリー戦を2-3で落とした日本代表。28日はFIFAランク9位のチェコと対戦。ハンガリーからプラハへ入った日本代表の練習の模様とジーコ監督の記者会見を全文掲載します。レポートは元川悦子さんです。
*****
欧州組合流も戦術確認はなし。稲本、川口ら7人にシュート練習をさせたジーコ監督終了間際に取られたPKによる失点で、ハンガリー戦を2-3で落としたジーコジャパン。一夜明けた26日はブダペストから空路でチェコの首都・プラハへ移動。夕方18時半からストラホフスタジアム横のサブグランドでトレーニングを行ったが、肝心の中田英寿(ボローニャ)、小野伸二(フェイエノールト)、柳沢敦(サンプドリア)の欧州組3人は欠席。強豪チェコとのゲームを2日後に控えているにもかかわらず、ジーコ監督は稲本潤一(フラム)ら7人にシュート練習を行わせただけだった。
欧州でも北の方にあるプラハは、4月末にもかかわらず、まだ肌寒さが残っていた。どんよりした曇り空の影響もあったのか、気温も最高14~15度までしか上がらない。練習中は12~13度がやっという感じだった。ジーコ監督は選手たちの疲労を考慮。遠藤保仁(G大阪)を除く前日のゲームに出場した選手たちと、この日現地入りした中田、小野、柳沢の3人をホテルで休養させた。ピッチに登場したのは、遠藤、稲本潤一(フラム)、川口能活(ノアシャラン)、加地亮(FC東京)、本山雅志(鹿島)、三浦淳宏(東京V)、永田充(柏)の7人だけ。彼らに1時間あまり軽い練習をさせただけだった。
メニューはアップの後、好例のシュート練習へ。ジーコ監督自らが陣頭指揮に当たり、中央からのドリブルシュートや角度のある場所からのシュート、クロスからのボレーシュートなど約5パターンをトライさせた。特に稲本が高い決定率を見せた。しかし実際のゲームではこんなシーンがあるはずのないDF永田や三浦にとっては、単に精神面を高めるだけの練習になってしまった。遠藤は別メニューでランニングとストレッチを消化したため、これには参加しなかった。
せっかく欧州組が合流したのに、戦術確認や守備の徹底なども一切なし。「夜もミーティングはないと思う」と遠藤は言っていた。しかもシュート練習の後は、選手がダウンをしている傍らで、指揮官はチームスタッフとボール回しに興じていたのだ。日頃から「時間がない」と言っているのだから、中田らをグランドに連れてきて、体力を使わない程度に基本コンセプトを植えつけるくらいのことはできたはず。
しかしジーコ監督はそれをしなかった。次の相手は世界ランキング6位のチェコだというのに、今回東欧遠征では強豪を想定した守備練習を一度もしていないという。この日の練習後のコメントも、次のチェコ戦のことより、ハンガリー戦の判定に対する不満に終始。メディアの厳しい追及に、しまいには逆ギレ寸前になったほどだ。
・