写真撮影/結婚式などのイベントを撮る

祭り撮影のコツ! 夜はフラッシュで雰囲気作りをしよう

夜の祭りの風景は、絶好の撮影チャンス。人物や状況を効果的に撮るためにはフラッシュの使い方がポイントです。雰囲気に合わせたフラッシュの使い方を簡単にご紹介しましょう!

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

祭り撮影のポイントはフラッシュの使い方

夜のお祭りを撮るときにポイントになるのがフラッシュの使い方。使用の有無で雰囲気ががらりと変化します。

効果的に祭りの写真を撮るには、フラッシュを場面ごとに使い分けることが重要になります。

撮りたい雰囲気に合わせてフラッシュを使うためのポイントを簡単にご紹介しましょう。
   

夜の祭りを撮影する時はフラッシュを使い分けよう

夜の祭り撮影
フラッシュを使っての撮影。手前の人物がはっきりと浮かび上がって写ります
 
夜の祭り撮影
フラッシュなしでの撮影。動いている人物がぶれて写りました。しかし、明るさの雰囲気はこちらのほうがより現場に近いものです

同じシーンを撮影するにも、フラッシュの使用の有無によって撮れる写真の雰囲気が大きく変わります。

サンプルの写真を見てもらうとその違いは歴然です。フラッシュを使った写真では、手前にいる人物がはっきり写っています。その代り現場のライティングの明かりの雰囲気はフラッシュ光でかき消されています。

反対に使ってない場合は、その場のライティングがそのまま活かされた写真になります。しかし、動いているものがぶれて写ったり、手ぶれがしやすくなります。

祭りを撮るときに、フラッシュの有無どちらで撮るかは、どういった雰囲気の写真にしたいかで使い分けます。絶対にこうして撮影しないといけないというルールはありません。

いろんなパターンによるフラッシュの使い分けを見ていきましょう。

 

フラッシュの有無で被写体の動きの写りが変化する

夜の祭り撮影
フラッシュを使っての撮影。動きを止めた写真になっています
 
夜の祭り撮影
フラッシュなしでの撮影。手を動かしている部分がぶれて写っています。動きのある写真ならこちら

フラッシュを使った写真の大きな特徴は、被写体の動きを一瞬に留めるということ。これを効果的に使うと人物の動きを止めた写真を撮ることができます。

反対にフラッシュを使わないと、シャッタースピードが長くなり、動いている被写体がぶれて写ります。このときにしっかりカメラを支えてないと手ぶれも起こしがちになるので注意が必要です。

手ぶれは、撮影するときにカメラを持つ手が動きぶれてしまう、いわゆる失敗例。しかし、シャッタースが開いている間に被写体が動いて写るものは、被写体ぶれと呼び、意図的に撮ると動感写真となり動きを表現するテクニックとなります。手ぶれ防止については、「手ぶれを起こさないで撮影する方法」の記事にまとめてあります。

また、動感写真について詳しくは、「シャッタースピードを使えば躍動感が撮れる」もご参考してください。

ポイントは、動きのある被写体を止めて撮るのか多少動きがぶれてもよい写真にするのかという点です。フラッシュを使うことでその場の光の写り方も変化しますから、総合的なことを考えて使い分けます。
 

フラッシュ撮影で人物や状況がクリアに

夜の祭り撮影
フラッシュを使うことで踊っている人物も動きを止めて撮ることができます
 
夜の祭り撮影
祭り会場の状況をはっきり見せるのにもフラッシュを使うと効果的

フラッシュを使う場合は、主に被写体や状況をはっきりと見せるという目的があるときに使うことが多くあります。

中心となる被写体がフラッシュで十分に照らされる距離かを確認してフラッシュ撮影します。あまりカメラから遠い被写体では、フラッシュの光が届きません。

フラッシュの光が届く距離については、「フラッシュの光はどこまで届くの?」を併せてお読みください。

フラッシュを使うメリットは、はっきり被写体を捉えることができるところ。その代りその場の明かりの雰囲気はフラッシュの光でかき消されてしまうことを理解しておく必要もあります。

光が届かない背景は、そのまま現場の明るさで写るので、フラッシュ光が届く部分と届かない箇所を組み合わせて撮影するという少し高度なテクニックもあります。
 

フラッシュなしで撮影すると、雰囲気が伝わる写真に

夜の祭り撮影
祭りのライティングを利用して撮影。逆光気味で撮ることでより現場の雰囲気を高めた写真に
 
夜の祭り撮影
被写体自体が明るいものは、フラッシュを使わなくても十分撮影が可能

フラッシュを使わないで撮影した写真の特徴は、その場の雰囲気が写った写真になること。祭り会場のライティングをそのまま撮ることで祭りの雰囲気がより伝わる写真になります。

フラッシュを使わないときは、その場の明かりだけで撮影をします。その明るさに応じて露出が決まるので、あまり暗いとシャッタースピートが長くなりカメラを手で持っての撮影では手ぶれを起こすことがあるので注意が必要です。

どうしても暗い場所でフラッシュなしで撮影するときは、ISO感度を上げて、レンズの絞りを開き出来るだけシャッタースピードが速くなるように設定します。この場合、ISO感度はあまり上げると画質が粗くなるというデメリットもあることを覚えておきましょう。

被写体自体が明るい場合は、フラッシュなしでも十分に写ります。どの程度の明るさで写るのかを何回か試して画像モニターでチェックしてから本番撮影に挑むようにするとよいでしょう。

フラッシュを使わないで撮るときは、カメラを支える三脚か一脚を使用して撮影するのがお勧めです。撮影状況に応じて三脚、一脚を使い分けます。


夜の祭りの雰囲気は撮影には絶好のシャッターチャンスです。事前に撮りたい写真をイメージすることで、セッティングもしやすくなります。準備を怠ることなく挑んでみてください。

写真・テキスト 瀬川陣市
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