文章:松原 洋一(All About「日本画」旧ガイド)
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SOMEYA KAORI
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●染谷香理
1977年 島根県生まれ
2002年 東京芸大大学院保存修復日本画修了
→その他の情報
●人間の顔にとても興味があります。
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●All About Japan ガイドサイトで興味あるテーマ
→【インテリア】
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日々生活している中で、私たちが何もしていなくても時は流れ、季節は巡り、晴れる 日もあれば嵐のような日もあります。 日本の古典絵画を見ても、月次風俗図屏風のようにひと月ごとの人々の様子や季節の 変化を描いた作品や、絵巻のように同じ場面に同じ登場人物を描き時間の流れを描い た作品があるなど、私たち日本人は自然の変化に対して敏感に感じ取り、また、時の 流れを表現しようと試みてきました。 私もそういった、季節の変化や時間の流れのようなものを表現しつつ、その中でそれ ぞれの人生を生きている人間のあり様を描いてみたいと思っています。
この作品は、マレー半島を友人と列車で縦断旅行したときに泊ったタイのスコータイ 遺跡近くの宿を描いたものです。街全体もちょっと田舎っぽく暖かい雰囲気で、その 旅行中に行った街の中では一番気に入ったところでした。近所には小学校があり、そ の宿のお子さんも通っていたこともあって、小学生たちが私たちのとまる宿に遊びに きてくれて、一緒に鬼ごっこをしたり、絵を描いたりして遊びました。 とても家庭的なところで、宿の女主人が作ってくれた朝食のオムレツが、久しく人に 朝食を作ってもらうことのなかった私には、とてもおいしく感じたのを覚えていま す。 はるか遠い国で感じた家庭の温かさと、母のやさしさを想い描いた作品です。
「ホホエミノ国、ヤサシイ風」(再興第86回院展)2001年
作品の題名はとても大事だと考えています。私の場合、作品を描き始めるころには題 名もなんとなく決まっていることが多いです。 時の移ろいというあいまいなものを描こうとしているので、作品を見ただけの人には 「?」と思うような絵が多いかもしれません。それはそれでよいとは思うのですが、 まず、そこで何がいいたいのだろうとちょっと立ち止まってほしいのです。色彩の美 しさや、構図の面白さ、リズム感などを楽しんだり感じたりしてもらうのはもちろん ですが、ちょっと立ち止まって、何がいいたいのだろう、と考えてもらうと見ていた だいた方と私とで会話ができたような気持ちになります。
その結果、やっぱり「変なの。」と思ってもらってもいいし、「わからない。」と 思ってもいい、ちょっと考えるという行為をしてもらいたいのです。そして私自身の 考えは、題名で感じてほしいのです。 すべてがそうとは限りませんが、私だけではなく作品の題名に想いを託す作家は大勢 いると思いますので、作品の鑑賞の際には是非、題名にも気をつけていただけるとよ いと思います。
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