民主党政権としてのはじめての税制改正大綱が12月22日の臨時閣議で決定した。何といっても目玉は15歳以下の扶養控除は廃止・16歳から18歳までの特定扶養控除は一人当たり38万円に縮小といったところではないか。
しかし、給与計算における源泉所得税の取扱いなど、実務的な観点からみると、早速、疑問が湧いてきてしまったのも事実だ。
源泉所得税の計算は社会保険料控除後の給与で
源泉所得税の計算は社会保険料控除後の給与がひとつのモノサシとなって、決められている。たとえば、社会保険料控除後の給与が290000円以上293000円未満とか293000円以上296000円未満とかいった具合だ。
扶養親族等の数のカウントの方法が変わってくるかも??
源泉所得税の計算のもうひとつモノサシとは
現行の源泉徴収税額表、つまり、源泉所得税の金額を決定するもうひとつモノサシとは扶養親族等の数となっている。つまり、配偶者を含む扶養親族の数をカウントし、社会保険料控除後の給与との横の行と配偶者を含む扶養親族の数の縦の列が交わったところが毎月の給料から差し引く源泉所得税となるわけだ。たとえば、夫・専業主婦・子どもが2人といった場合、扶養親族の数は3人とカウントし、社会保険料控除後の給与のが313000円の場合、源泉所得税額は3920円となる。
2010年税制改正でドコをどう見る??
ここで、子ども2人の内訳が17歳と14歳であった場合を想像してほしい。あるいは、14歳と12歳であった場合などである。前者の場合は扶養親族の数を従来どおり3人とカウントするのか、2人とカウント(つまり配偶者と17歳の子どもだけカウント)するのか、後者の場合、扶養親族の数を従来どおり3人とカウントするのか、1人とカウント(つまり配偶者だけカウント)するのかといった疑問である。
給与計算と年末調整の事務作業が増える2010年税制改正
おそらく、扶養親族の数から15歳以下は除いたかたちで給与計算を行われるので手取り額は少なくなるであろうと思われる。また、扶養控除に該当するかどうかの基準日は、生年月日により判断されるので、同学年であっても扶養控除が取れる?取れない?とか特定扶養控除なの?フツーの扶養控除なの?といったことで、いままでにない混乱が給与計算や年末調整の現場で起こることも予想される。ともあれ、給与所得者に限っていえば、扶養控除に関する2010年の税制改正は11年の給与計算から適用が開始される。
一年の準備期間があるので、事務作業面での簡素化も期待したい。