日本画関連情報

更新日:2001年08月06日

8月の日本画展

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注目の展覧会として昨年33歳で亡くなった菊地武郎さんの銀座スルガ台画廊での回想展をとりあげました。菊地さんの追悼展は今年4月に大三島美術館と彩鳳堂で開催されました。また日本橋高島屋では「真魚(MAO)のグループ展」「星粒の会」「橋の会」と若手日本画家のグループ展が続いて開催されます。

文章:松原 洋一(All About「日本画」旧ガイド)
菊地武郎回想展
会期:2001年8月6日~11日
会場 銀座スルガ台画廊

菊地武郎さんが33歳で亡くなったのが昨年の夏だったので、もう一年が過ぎました。今年4月には大三島美術館・彩鳳堂で追悼展が開かれ、小画文集も刊行されました。今回の回想展では構図といい描写といい大変興味深い未発表作品も展示されています。

菊地さんの作品で印象的なのは、繊細ながらきっぱりとした細い線で、グレーを背景に、どうだいと言わんばかりのスッとした赤い色が走るのをよく見かけたような気がします。その意志の強そうな線描が、優しげな画面にたくましさを潜ませているかのようでした。

昨年の秋の院展で菊地さんの作品を目の前にした時は、すでにボクは彼が亡くなっていることを伝え聞いていたので、頭の中のいろんなもののバランスを失ってしまっていたようで、その繊細な線も、意味ありげなモチーフも、なにもかもが、すぐ先の未来を象徴しているかのようで、感情的な受け止め方が大方を占め、呆然としたままでした。

あれから一年が過ぎ、今回の回想展を見ていると、いままで見てきた作品とはずいぶん違う印象を受けました。時が過ぎ、観る側の心持ちも動き、絵画も静かに時間を蓄積しながらまた違う顔を見せ始めたのでしょうか。絵画が生き続けるということはこんなことなのかもしれません。

昨年の院展出品作が未完成であったことは、この日に知りました。



『母子』



菊地武郎(雅号:菊地武朗)
1967年 東京生まれ
1993年 東京芸術大学大学院日本画科修了
2000年 急逝

(執筆者:松原 洋一)

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