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更新日:2009年01月28日

米アカデミー賞の中の日本

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世界で最も有名な映画賞、アカデミー賞(R)に日本が、日本人がどれだけかかわったか?あるいは受賞できたのかを思い返してみます。

文章:中野 豊(All About「名作映画」旧ガイド)
バベル
BABEL
『バベル』
米国のアカデミー賞(R)は全世界に発信している最も有名な賞で、ノーベル賞にも匹敵する話題性を持つ栄誉なものです。コンペで争い審査する各国の映画祭とは審査基準が違い、映画人が映画に投票するというスタイルで、音楽界のグラミー賞、演劇・ミュージカルのトニー賞、テレビ界のエミー賞を超えるエンタテインメント界の最高峰を決定する、世界一のお祭りと言ってもいいでしょう。

今回は、コダック・シアターで開催される第81回アカデミー賞授賞式(2月22日)を控えての記念特集として、アカデミー賞の過去の日本人の活躍を振り返ってみます。

最近では『バベル』の菊地凛子が第79回アカデミー賞の最優秀助演女優賞にノミネートされましたが、残念ながら受賞を逃したのは記憶に新しいですね。

さて、本ページでは受賞者・受賞作品をご紹介、2ページからはノミネートされ惜しくも受賞を逃した作品(人)をお届けします。

アカデミー賞受賞を果した日本人


○1951年度(第24回)『羅生門』(黒澤明監督作)が名誉賞を受賞。
・殺人事件の目撃者として検非違使に問われる木こり、旅法師、放免、媼(おうな)、多襄丸(たじょうまる)の白状がことごとく食い違う藪の中の物語に世界が唖然とし、ヴェネチア国際映画祭でグランプリをも受賞した日本が誇る秀作です。

○1954年度(第26回)『地獄門』(衣笠貞之助監督作)が名誉賞、同作で衣装デザインを担当した和田三造が衣装デザイン賞をそれぞれ受賞。
・カンヌも制した作品。都で起こった反乱から上皇とその妹を逃すため、平康忠は身代わりの女・袈裟を荷車に乗せて盛遠を護衛に付け……。

○1955年度(第27回)『宮本武蔵』(稲垣浩監督作)が名誉賞を受賞。
・関ヶ原の武蔵、又八の夢と挫折を見事に描ききった、イーストマンカラー作品です。

○1957年度(第29回)『サヨナラ』でナンシー(ミヨシ)梅木が助演女優賞を受賞。
・この時代に作られた日本を舞台にしたハリウッド映画では最も良心的な作品です。梅木さんの演技と主題歌も素晴らしかった。

○1972年度(第45回)キャノンの向井二郎、広瀬隆昌が映画用マクロズームレンズの開発により科学技術賞を受賞。
・像点の位置を変えることなく焦点距離をスムーズに変えるレンズです。

デスル・ウザーラ
DERSU UZALA
『デルス・ウザーラ』
○1975年度(第48回) 黒澤明監督作品の『デルス・ウザーラ』がソ連映画として、外国語映画賞を受賞。
・シベリアのウズリ地方に、地質調査のための探検隊が入り大自然をみつめる見事な逸品。

○1981年度(第54回) 映画用高感度カラーネガフィルムの開発により富士写真フイルム(現在の富士フイルムホールディングス)が科学技術賞を受賞。
・テレビ用フィルム“フジカラーリバーサルフィルムRT400”、同“RT500”の開発に成功したは富士写真フイルムは、映画用カラーネガフィルムで、高感度化の“フジカラーネガティブフィルムA250”を開発しました。

○1985年度(第58回)『』でワダ・エミが衣装デザイン賞を受賞。
・シェイクスピアの「リア王」を毛利3兄弟の物語に大胆に翻案して描いた絢爛豪華な戦国絵巻のやはり見事な衣装が心に残りました。

○1987年度(第60回)『ラストエンペラー』で坂本龍一が作曲賞を受賞。
・清朝最後の皇帝溥儀の人生の軌跡を壮大なスケールで描いた歴史大作で、坂本龍一は出演もしています。

○1990年度(第62回) 黒澤明が名誉賞を受賞。
・1990年に80歳で『羅生門』や『七人の侍』などで日本映画の素晴らしさを世界に知らしめただけでなく、世界中の映画製作者に多大な影響を及ぼしたことが評価され受賞しました。

○1992年度(第64回) 『ドラキュラ』で石岡瑛子が衣装デザイン賞を受賞。
・今まで何度となく作られてきたドラキュラ物語を、ブラム・ストーカーの原作に忠実にコッポラが映像化した作品で、あの時代の衣装は流石です。

○1998年度(第71回) 『ザ・パーソナルズ 黄昏のロマンス』で伊比恵子が短編ドキュメンタリー映画賞を受賞。
・地域のコミュニティセンターを舞台に、お芝居をするお年寄りの姿を描いた37分のドキュメンタリーで、監督の伊比恵子さんが元ミス日本だということでも話題になりました。

○2002年度(第75回) 宮崎駿の『千と千尋の神隠し』が長編アニメーション賞を受賞。
・『スピリット』、『リロ&スティッチ』、『トレジャー・プラネット』、『アイス・エイジ』という強敵を抑えての受賞です。ばんざい!

○2004年度(第77回) 宮城島貞夫がゴードン・E・ソーヤー賞を受賞。
・ゴードン・E・ソーヤー賞は映画業界に技術面で顕著な功績のあった技術者に対して贈られる賞です。


以上が日本(人)の受賞歴でした。


(執筆者:中野 豊)

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