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真冬でも観たいイチオシのホラー映画10選(2ページ目)

ジャンル別「オールタイムのセレクト10」シリーズの第一弾は、暖冬でも凍りつく絶叫映画の名作選です。『東海道四谷怪談』や『シャイニング』など、邦洋問わずに名作恐怖映画の10本をご紹介します。

執筆者:中野 豊

残酷映画の決定作『悪魔のいけにえ』

意味のわからぬまま、殺戮が繰り返される痛い映画の先駆け『悪魔のいけにえ』
続いては、流血、そして嘔吐という、まさに絶叫系のホラー映画を3本ご紹介します。まずは、無差別殺人を題材にしたスプラッターものと言えば、こちら。アメリカで実際に起こったといわれる「Texas Chainsaw Massacre」の映画化です。原題のままの公開でよかったと思いますが……。

さて、本作の凄さは、チェーンソー、逃走、メッタ切り、血しぶき、意味不明、異常者をダイレクトに描いていることです。犯行の動機など考える余地がなく、たたみかけるように襲い掛かる恐怖は、後のホラーに多大なる影響を与えました。まさに絶叫が途絶えることなく展開するストーリーは、映画史にその名を残すスプラッター映画の金字塔。

前日談として、怪人レザーフェイスの誕生を描いた『テキサス・チェーンソー ビギニング』を観たところ、猟奇残酷描写はここまできてしまったのかとの驚きを隠せませんでした。

・1974年/アメリカ映画
・上映時間:84min
・監督:トビー・フーパー
・出演:マリリン・バーンズ、ガンナー・ハンセン、エド・ニール

ちょっと笑えるオカルト映画の代名詞『エクソシスト』

キリスト教信者には死ぬほど怖い『エクソシスト』
悪霊憑きを題材にした本作は、社会現象化した超大ヒットのオカルト映画です。「ティンティンティティンティンティッティティティン……」と耳に残るサウンド。チューブラーベルズの『ファースト』の旋律が恐怖を煽ります。

ニューヨークが舞台で、大都会に悪魔がやってきたり住み着いたりといった設定が、公開当時の恐怖のトレンドだったのかもしれません。悪魔にとり憑かれた少女リーガンが緑色のヘドを吐いたり、首が180度回転したりと特殊メイクとトリックで描かれた少女の変容がすさまじく、この1作品で絶叫と共に、凄すぎて笑いがもれるという両極端な体験ができる、変り種の恐怖映画です。

・1973年/アメリカ映画
・上映時間:121min
・監督:ウィリアム・フリードキン
・出演:エレン・バースティン、マックス・フォン・シドー、リー・J・コッブ、リンダ・ブレア

内気な少女の復讐を描いた『キャリー』

テレキネシスを使う少女を描いた画期的なホラー作品『キャリー』
監督のブライアン・デ・パルマ、原作のスティーヴン・キング、主演のシシー・スペイセクの主要部門トライアングルの息がピタッと合った、超能力(テレキネシス)を題材とした新時代到来の恐怖映画です。

内気でおどおどしている女子高校生キャリーは、自分の容姿に強い劣等感を持っています。同情的な先生のすすめでダンスパーティに出席したのが運のつき。クラスメートたちの悪質なイジメの餌食となります。怒り爆発のキャリーはついに自身のもっている能力テレキネシスを使い会場に火を放ちます。

悪質ないじめにより、わざと女王にされ舞台にあがったキャリーが、頭上から豚の血を浴びるまでのサスペンスの盛り上げがうまく、怒涛の恐怖がラストまでノンストップに続きます。映画はキャリーの死で収束を向かえると思わせて……。映画史に残るラストのショッカーシーンにびっくりしてください。

・1976年/アメリカ映画
・上映時間:98min
・監督:ブライアン・デ・パルマ
・出演:シシー・スペイセク、パイパー・ローリー、ウィリアム・カット、ジョン・トラヴォルタ

次ページでは、名匠アルフレッド・ヒッチコック、スタンリー・キューブリック、ロマン・ポランスキーの心理描写が卓越した恐怖の3本をご紹介します。
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