前座の与太郎噺
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柳家小三治の『落語名人会(32)茶の湯』(ソニーレコード) 趣味の話をマクラで振り出したら、ほとんどこの「茶の湯」になります。
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「落語に登場する、おなじみの人物といったら、八っあん、熊さん、そして近所のご隠居。また、落語の中には少々抜けた人物が登場します」といったようなフレーズが出てきたら、ほぼ間違いなく「牛ほめ」「子ほめ」「道具屋」の三大与太郎噺でしょう。
これは、前座さんがする基本中の基本の噺ですので、寄席や落語会の一番手で聞かれます。また、高座の時間が短い場合は、真打でも高座にかけます。
マクラで演目が予想できる
特に決まったフレーズはありませんが、趣味の話題で義太夫を振れば、9割5分で「寝床」です。もし、茶道ならば、間違いなく「茶の湯」でしょう。
また、「数多く偽り多く世の中なれども、この可愛さは偽りなし」と語れれば、まずは名作「子別れ・下」でしょう。または、子供の可愛さや昔の子供ことを話題にすれば「薮入り」。お正月なら、「初天神」ですね。
他にも、この演目にはこのマクラといったような、大概決まったマクラがあります。「なんだか、このマクラをどこかで聞いたことがあるぞ?」と感じれば、かなり落語を聞きこんでいる証拠。そのうちに、マクラを聞くだけで「今日はこの噺をするな」と分かるようになります。たまに、それを裏切ってくれる、噺家もいます。
マクラを楽しむ
マクラは演目への前フリだけでなく、その演じる噺家を最大限にアピールする場でもあります。マクラは決まったフレーズも多くありますが、ほとんどがその噺家のオリジナルのものや、自分の周りに起きた世間話ですので、このマクラでお客さんを掴めないようならば、本編の落語が面白いはずがありません(名人と呼ばれる人なら、マクラなんか振らずに本編だけで勝負できるでしょうが)。
それゆえ、落語にとってマクラはかなり重要な部分を占めると思います。ぜに、噺家自身の色が出るマクラを楽しんでみてはいかがでしょうか? きっと落語の楽しみがさらに広がりますよ。
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