テクノポップ/テクノポップ関連情報

サエキけんぞう氏と対談(5ページ目)

クロード・フランソワのトリビュート『CLO CLO MADE IN JAPAN』の発売を記念して、サエキけんぞうさんにインタヴュー。フレンチポップからハルメンズ時代の話までいろいろ伺いました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

戸川純さんと野宮真貴さん

ガイド:
そのハルメンズのアルバムには、戸川純さんや野宮真貴さんにがゲスト参加していますよね。どのようなきっかけで参加されたんでしょう? サエキさんとしては、彼女たちはきっと大物になるみたいな感じはあったんでしょうか?

サエキ:
戸川さんは、現れた瞬間に、傑出した才能を感じました。男では達成できない、人間感覚、存在で未来を示す、とてつもないコンセプトの持ち主だったと思いました。

野宮さんは、そんな純ちゃんを横目で見ながら、デビューからブレイクまで10年雌伏します。しかし、先日行われました彼女のSHOW「エレガンス中毒」@青山スパイラルホール を見ますと、カテゴライズされない才能を感じます。

あのコンセプトは、85年頃から僕に話していたことに近い内容で、彼女のやりたいことはブレてません。つまり、2人とも、人生丸ごとで才能を日本にブツける巨大な存在となったわけですが、さすがにそこまでの方になるとは、当時は思いませんでした。

ガイド:
戸川純さんは、その後「電車でGO」「昆虫群」「レーダーマン」「母子受精」などのハルメンズのカヴァーもされるわけですが、全く違和感がない、ある意味、彼女のイメージを構築する上で重要な曲になったと思います。どのような経緯でそうなったのでしょう?

サエキ:
戸川さんがゲルニカからソロに移行するとき、そばには、ハルメンズのギターの比賀江隆男君がいました。ゲルニカの総帥がキーボードだった上野耕路氏であった一方、戸川純を支えるプロジェクトは比賀江君を中心に発足したわけです。

戸川さんは『ハルメンズの20世紀』を制作している最中に登場し、レコーディングにとって、物凄く大きな存在になりましたが、その時の空気感で、未来が決定していたということです。戸川さんは『ハルメンズの20世紀』で6番目のメンバーといってもいい存在でした。僕がクビになって、彼女がリードボーカルになったといってもいいわけで。でも彼女がリードボーカルになってくれるなら、僕は喜んで辞令を受け止めたでしょう。

もちろん、彼女の世界はそれにはとどまらず、ピンクの福岡君や、細野さん、現在はホッピー神山氏とのコラボも起こるわけですが。

Perfumeについて

ガイド:
最後に・・・この所、Perfumeのブレイクによりテクノポップ再燃のような勢いがありますが、サエキさんはPerfumeをどのように評価されているのかとても興味があります。

サエキ:
プロデューサーの中田さんは、イベントにも出てもらってましたし、気楽な仲間というイメージでしたが、Perfumeでは突然、目を見張る活躍で、驚いてます。中田さんのルックスもカッコよくなりましたね!!

スターボーがやりたくてできなかったことを達成している感があり、まさにテクノ歌謡の完成版といえるのではないでしょうか? 最高ですよ。

Cutie Paiのまゆちゃん
これから、Perfumeに刺激されて、もっと面白い展開になると面白いですね。そういう意味で、Cutie Paiに期待大です!

Cutie Pai~魔法のお人形三人組
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