ロック・ポップス/ロック関連情報

ロック名曲をアコースティックでカヴァー

70~80年代のハードロックの名曲を、アコースティックアレンジでカヴァーしたアルバムが登場。全7曲でギターを弾き、プロデュースしているのは、あのBOWWOWのギタリスト、山本恭司だ。

執筆者:田澤 仁


70~80年代のハードロックには、ポップなメロディで大ヒットを飛ばした曲も多かった。そんな名曲の中からKISSやエアロスミス、ジャーニーなどの超有名な7曲を選んで、斬新なアコースティックアレンジでカヴァーしたアルバム、それが『ROCK LEGENDS REBORN~acoustic cafe~』だ。大ヒットした曲はやはり素晴らしいことを実感させてくれるアルバムだ。

豪華な参加アーティスト


“KYOJI'S SOUND WONDERLAND”という名義のプロジェクトが制作したこのアルバム、なんといっても参加したアーティストの顔ぶれがすごい。まず、すべての曲でギターを弾き、総合プロデュースを担当しているのが山本恭司。日本のハードロックファンにはおなじみだろう、あのBOWWOWのギタリストだ。

ROCK LEGENDS REBORN
世界的ジャズプレイヤーまで超豪華メンバーが参加した『ROCK LEGENDS REBORN~acoustic cafe~』
BOWWOWがデビューした70年代は、まだ日本のロックがイナタかった時代。そんな中、山本恭司のひときわ垢抜けた作曲センスはすぐに注目を集めたし、トリッキーなテクニックを使いながらエモーショナルにプレイするスタイルのギターはある種の“ドス”が効いていてとてもカッコよかった。楽器や機材にもこだわっていて、80年代後半にはオリジナルのギターを考案している。ギブソンのエクスプローラーをネジ曲げたようなユニークなシェイプのボディ、ブリッジにはエレアコでよくつかわれるピエゾピックアップを搭載、ボディにはチューナーを内蔵、ネックの側面にはLEDのポジションマークを光らせるなど、だれも思いつかなかったようなアイデアが満載されていた。演奏の内容だけでなく、様々なところで多大な影響を与えてきたギタリストといえるのだ。

なおBOWWOWは世界的にハードロックがブームとなった80年代にVOWWOWと名前を改めてヨーロッパに進出した後、いったんは解散したが、現在はオリジナルメンバーで再結成して活動を続けている。

そんな日本を代表するロックギタリストである山本恭司がプロデュースしただけに、このKYOJI'S SOUND WONDERLAND、その他のメンバーもすごい。

ヴォーカルでハードロックファンにおなじみなのは、二井原実だろう。山本恭司のBOWWOWとともに日本のハードロックを牽引したラウドネスのヴォーカリストだ。また、欧米でも人気のあるシンガーのMONDAY満ちる、そしてジャズシンガーのマリーンも顔を連ねている。そしてアコースティックギターの名手押尾コータローも参加。さらに驚くのはピアニストの国府弘子やギタリストの渡辺香津美の名前があることだ。こんな世界的ジャズプレイヤーまでが参加しているのだから、このアルバム、すごくないワケがない。

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