文章:田澤 仁(All About「ロック」旧ガイド)
78年デビュー、82年の『TOTO IV』でグラミー賞を総なめにし、80年代には世界の音楽シーンをリードしていたTOTO。しかし90年代以降は固定したヴォーカリストを擁立することができず、以前のような爆発的なヒットにも恵まれていない。そしてついに、現在行っているツアーを最後にTOTOとしての活動を停止するという。そんな時期に、TOTOのオリジナルメンバーであるギタリストのスティーヴ・ルカサーがソロアルバムを発表した。
バンド、セッション、そしてソロ活動も多いスティーヴ・ルカサー
TOTOのメンバーは全員が超売れっ子のスタジオミュージシャン。だから全員が様々なジャンル、様々なアーティストのアルバムやシングルに参加してその演奏を聴かせている。そのTOTOの中でも、そしてアメリカに数多くいるスタジオミュージシャンの中でも、スタジオセッションの数の多さ、そしてヒット曲、ヒットアルバムへの参加の多さでは、ドラマーのジェフ・ポーカロとこのスティーヴ・ルカサーが群を抜いている。とくに70年代後半から80年代にかけては、彼らが関わっていないアメリカのヒットシングルなんてないんじゃないかと思えるほど。FMラジオをつければ、どの局からもジェフのあのグルーヴと、ルカサーの特徴あるテクニカルでメロディアスなソロが流れていたといっても過言ではない。
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| ロス・ロボトミーズのライヴアルバム。ルカサーはこのように多くのサイドプロジェクトでもアルバム制作、ツアーをこなしてきた。 |
TOTOでの活動、そしてスタジオセッション以外に、自分のプロジェクトでの活動も多かったのがスティーヴ・ルカサーだ。キーボーディストのデヴィッド・ガーフィールドを中心にLAのスタジオミュージシャンが集まったロス・ロボトミーズや、現TOTOのドラマー、サイモン・フィリップスらとジャムセッションを繰り広げるダヴス・オブ・ファイアー、さらにはジャズ・フュージョン界のカリスマ、ラリー・カールトンや、元エクストリームのヌーノ・ベッテンコートなどと世界中をツアーしたり、精力的に活動してきている。