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日本未公開ドラマ『Mad Men』(5ページ目)

第60回エミー賞ドラマ部門に最多ノミネートされ作品賞など部門に輝いたホットなドラマ『Mad Men』をご紹介いたします。

執筆者:堀川 樹里

Mad Men

『Mad Men』オススメの理由

■1 アメリカの歴史■
『Mad Men』の舞台は1960年代のアメリカ。これまでにも60年代を舞台にしたドラマは作られてきましたが、ここまでリアルに再現された作品はないのではないでしょうか。

服装や髪型、町並みだけでなく、現代ではありえないオフィスや電車内での喫煙、チャイルドシートやシートベルトなしでの車の運転などなど、タブー的なことも包み隠さず描かれていますが、これは脚本家たちが自分達の祖父母らから何度も話を聞いたり、時間をかけてリサーチをしたりし、実際にあったこと、経験したことなどをストーリーに取り入れた結果なのです。

テレビが少しずつ普及し、これまでラジオコマーシャルだけだった大統領選キャンペーンもテレビコマーシャルへとウエイトが置かれるようになり、ケネディ大統領が誕生するにあたり大きく変化するようすも描かれています。また、アニメっぽかったコマーシャルが、グラマラスに変わっていく様も見られます。

アーティストたちがロフトに住み始めたのもこの時期で、彼らの思考や生活も描かれており興味深いものとなっています。

■現代のタブー■
『Mad Men』を見ていると煙くなるほど、登場人物の誰もかれもが喫煙しています。成人男性はもちろん、秘書や主婦、妊婦までもが所構わず煙をくゆらせており、まだまだタバコの弊害が認知されていなかったことを垣間見ることができます。

他人の子供でも悪いことをすれば叩いて叱る、黒人への人種差別、離婚に対する差別、カウンセリングに対する抵抗感。男尊女卑も酷く、女性秘書が素晴らしい案を出したときの褒め言葉が「犬がピアノを弾いているようだ」。

このように「現代ではタブー」となっていることが、50年前では当然のように行なわれていた、という点でもドラマは興味深いものとなっているのです。

■ファッション■
『Mad Men』ではセクシーな歩き方をする女性が多く登場しますが、みなコルセットを身につけており、いわゆる「ボン・キュ・ボン」になっているためです。キャラクター1人1人のイメージにあった服装になっているのも特徴で、ペギーは「コンサバな女性」、ジョアンは「自信溢れるセクシーな女性」、ベティは「グレイス・ケリー」をイメージした「スカートの下にはペチコートを必ず着用するフェミニンな女性」をテーマに作られています。

キャラクターそれぞれのライフスタイルを反映した個性的で時には冒険的なファッションは、時代を象徴するものとなっており、逆に新鮮なものとして私たちの目に映るのです。

男性陣もかっちりしたスーツに帽子、お洒落なカフスボタンなど、イギリス紳士ばりのスタイリッシュな服装で、大人のオシャレを楽しんでいます。

また彼らの髪型も時代を感じられるレトロなものとなっているのが特徴です。


●関連サイト
『Mad Men』|AMC公式サイト(英語のみ)
シーズン2では女性の強さがフォーカスされている『Mad Men』
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