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更新日:2006年09月21日

時空を超える面白さ「新日本紀行ふたたび」

60~70年代に放送された、NHKの伝説的ドキュメンタリーの収録地を再び訪ね、過去と現在の映像を融合させた「新日本紀行ふたたび」。これまでに例を見ない画期的な番組の魅力に迫ります。

時をこえたスタッフ間のチームワーク

音の雲—ずっと音の響きにこだわってきた (冨田 勲)
先ほど紹介した2作品にも共通することですが、当初のドキュメンタリーを収録している時には、当然ながら30年後の環境変化など判るはずもない訳です。そうした意図しない映像であっても、現在の姿と同時に見比べていくと、何か関係性のようなものが発見できることがあります。

30年以上前の映像の中では、純朴そうな小学生だったのが、現在はいいオヤジさんになっていたりすると、それだけで思わず笑えます。また、当初撮影された16ミリフィルムと、現在のハイビジョン映像のコントラストも、もちろん意図的なものではないものの、時代の流れのようなものが迫ってきます。

貴重なアーカイブスが魅力的な新番組に



実は、この「~ふたたび」がスタートする5年前の2000年には「よみがえる新日本紀行」と題し、元の古い映像にデジタル修正を施して再放送されていました。しかし、それでもただ流す訳にはいかず、傷んだフィルムを修復はもちろん、当時の映像に映っていた全員から、再び放送する了解を得なければなりません。

そうなると改めて、現地に足を運んで住民の皆さんと接触を図る必要もあり、それだったらいっそのこと、カメラを回して現在の様子も取ってしまおう…。これはあくまでも当ガイドの想像ですが、そんな感じで「~ふたたび」のコンセプトが固まったのではないでしょうか。

未来へも残したい過去の映像



冨田勲作曲による、あまりにも印象的な「新日本紀行」のテーマは、今回、琵琶奏者であり独特な歌唱でも評価の高い坂田美子のボーカルで堪能できます。元々のバージョンも、作品中に流れますが、その音を聴くだけで既にノスタルジックな雰囲気に包まれてしまうのは、当ガイドだけではない筈です。

一見地味に見えながらも、実は手間もお金も相当掛かるだけに、この種の番組はおそらく民放ではとても真似出来ないでしょう。難しさもあるとは思いますが、これからも長く続けてもらいたいですね。そして、さらに30年経った時に、三世代の流れが見渡せる「新日本紀行みたび」の制作をと、つい夢を見てしまいます。

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バラエティ文化論
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広川 峯啓

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