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更新日:2006年09月21日

時空を超える面白さ「新日本紀行ふたたび」

60~70年代に放送された、NHKの伝説的ドキュメンタリーの収録地を再び訪ね、過去と現在の映像を融合させた「新日本紀行ふたたび」。これまでに例を見ない画期的な番組の魅力に迫ります。

制作期間40年!?

家族の絆—幸福駅で逢いましょう (石川清)
一般的なバラエティやドラマと比べて、ドキュメンタリー制作にはかなりの時間が掛かるもの。撮影だけで数ヶ月というものも珍しくなく、中には一年以上を費やして制作された大作もあります。

しかし、この「新日本紀行ふたたび」に関しては、レベルが桁違いです。現在は毎週土曜日午前11時から40分間番組として放送されています。短くて30年、長いものでは40年近い期間を掛けて構築された映像が、レギュラー番組として毎週見られるのですから、まったくもって圧倒させられてしまいます。

NHKでなければ作れない番組



ベースになっているのは、1963年から約20年間にわたって放送された「新日本紀行」のアーカイブス。当時の収録地を再び訪れて、様変わりした現在の姿や、過去の映像に登場した人物のその後の軌跡等を加え、再編集を施したものです。

昨年4月スタートの第1回放送は「愛の国から幸福行きへ」のキャッチフレーズで大ブームを巻き起こした北海道帯広の広尾線幸福駅の今昔を伝えた「幸福への旅」でした。70年代の人気ぶりと、87年に廃線となった後も観光名所として保存された駅舎の現在を、対比してノスタルジックに伝えてくれました。

見る者に語りかけてくる映像



最近では、江東区豊洲への移転が決定した築地市場を舞台に、親子二代にわたる仲買人の人生に迫った「魚河岸ぐらし」が強く印象に残りました。環境の変化に翻弄されながらも、懸命に活路を見出そうとする姿には、思わず感動を覚えてしまいます。

40分間の放送の中で、30有余年の栄枯盛衰が手に取るように分かってしまい、何か表現しがたい感情が込み上げてきます。ナレーションが必要最小限の説明をするだけに抑えられ、生の映像が持っている力を前面に押し出していることが、より一層の効果を生んでいるのではないでしょうか。

次ページでは、番組の魅力に鋭く迫ります
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広川 峯啓

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