86'~90’編はこちら低迷するAV界を救った「ギルガメ」そしてヘア問題
 |
| 現在もベスト盤が人気。『憂木瞳伝説』(NEO ATLAS) |
90年代初頭に業界の顔であった樹まり子・桜樹ルイが相次いで引退したAV界。さらにバブル経済破綻の波が押し寄せレンタルショップが激減、最盛期の半分近くまで店舗数が落ち込んでしまった。不景気はメーカーにも直撃、村西とおる監督率いるダイヤモンド映像、大陸書房、アロックスが次々倒産に追い込まれるまでに。
メーカー専属女優が中心となったこの時期、80年代のような女優の引き抜き合戦が行われることはなく平和ではあったけれど、その分各社が盛り立てるようなビッグスターも誕生しにくかったのは事実。その中で女優が世間でも名を知られるようになったきっかけといえばやっぱりテレビの存在。
特に大きいのはAV女優を多く起用した『ギルガメッシュないと』(テレビ東京系・91年放送開始)。ここから生まれたAVアイドルといえば
憂木瞳、そして
故・飯島愛。親近感の持てる憂木、いち早くギャルっぽさを売りにTV進出した飯島、この2人のこの時期に与えた貢献は計り知れないものがある。
とはいえ、それ以外にも多彩なAV女優がデビューし、現在のユーザーにもなじみ深い名前が多いのがこの時期。この時期珍しく幾つものメーカーを股にかけて活躍した
白石ひとみ、元プレイメイトジャパンの肩書きを引っさげてデビューした
あいだもも、女優志望でAV離れしたお嬢様ぽさの
朝岡美嶺、ショートカットの
伊藤真紀、さらに
美里真理・浅倉舞・細川しのぶ・氷高小夜などなど。ひとつ前の時代に比べればAV自体のパンチがない時代、といわれますがこうみると女優のレベルは格段に上がったのがよく分かります。
 |
| 当時出せなかったヘアも今では露わに。『あのアイドルが新基準モザイクで甦る [星野ひかる]』(hmp) |
そしてこの時期AV界にひとつの選択が迫られました。それは
「ヘア解禁」。そう、そろそろ忘れそうになってますが、80年代まで日本は陰毛をメディアに出す事は許されていなかったのです。それが91年に樋口可南子のヘア写真集が発売されて以降、週刊誌にも普通にヘアヌードが掲載されるなど94年頃には出版メディアでは実質解禁状態でした。
しかし当時の一般に流通しているAVを管理・指導していた日本ビデオ倫理協会はヘア規制を緩める気配はなし。それに対し各ビデオメーカーは解禁の要望書を提出、退会も辞さない覚悟で迫ったが回答は変わらず「ノー」。ここでの対応の遅れが90年代後半にインディーズAVの台頭を許し、ビデ倫系メーカーの衰退を招くことになります。
91’~95’それは企画の時代!後半はこちら