ドラマ/春ドラマ情報

経済危機の今だから高度経済成長を描く

山崎豊子と城山三郎原作による高度経済成長時代を描く連ドラが相次いで登場。NHKからは日露戦争の勝利を描いた司馬遼太郎原作『坂の上の雲』も登場。かつての成功をどどうみる?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

さまざまなドラマ情報をお送りします。

・「山崎豊子イヤー」
 「今年の夏も暑いか?」
 はこの下

・「スケバン刑事にちなんで」
 「橋田脚本の原点」
 「水商売ものはヒットする」
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山崎豊子イヤー

白い巨塔 DVD-BOX 第二部
白い巨塔 DVD-BOX 第二部
フジテレビが開局45周年記念として半年間放送し大ヒットした『白い巨塔』。50周年の今年もまたやります。同じ唐沢寿明主演、同じ山崎豊子原作の『不毛地帯』を木曜劇場枠で10月から半年間放送。

『不毛地帯』の原作は1973~78年に雑誌・サンデー毎日に連載されたベストセラー小説。主人公・壱岐正(いき・ただし)は元大本営参謀のエリート軍人で、敗戦後11年のシベリア抑留を生き抜いて帰国。商社・近畿商事に入り今度はビジネスという戦争で世界を相手に戦う姿を描いた作品。
これまで76年に仲代達矢主演で映画化、TBSが79年に平幹二郎主演でドラマ化したことあり。

共演も主演級をそろえ、妻役に和久井映見、陸軍士官学校の同期で親友に柳葉敏郎。後に壹岐の心の支えとなる女性に小雪、軍人時代の上官に橋爪功、中村敦夫。上官の息子で僧籍に入ってた元軍人に佐々木蔵之介、商社関係の人々として、原田芳雄、天海祐希、竹野内豊、岸部一徳、伊東四朗、段田安則、古田新太、阿部サダヲ、松重豊といった豪華キャスト。
7月から収録に入り、シベリアで強制労働しているシーンはニュージーランドの高地でロケ。

今年は山崎豊子イヤーともいえる年で、西山事件を題材にした新作小説『運命の人』が完結予定、秋には日航機墜落事故を題材にした『沈まぬ太陽』が渡辺謙主演で映画化されます。
『白い巨塔』は医療ものということでとっつきいい要素がありましたがビジネスものの『不毛地帯』はなかなか難しい素材です。再びヒットなるか?

【関連リンク】
ORICON STYLE:唐沢寿明が主演で『不毛地帯』連ドラ化! 『白い巨塔』以来6年ぶりの山崎豊子ドラマに挑む


今年の夏も暑いか?

7月からのTBS系日曜劇場枠は城山三郎の代表作『官僚たちの夏』をドラマ化、主演は佐藤浩市。

『官僚たちの夏』の舞台は昭和30年代の通産省。「ミスター通産省」と呼ばれた風越信吾(佐藤)を中心に国内産業の保護を訴える「産業派」と国際化を目指し自由貿易を理想とする「国際派」が対立。しかし共に敗戦国だった日本を豊かにしたいという熱い思いは同じだった。

風越をとりまく産業派官僚に堺雅人、高橋克実、ライバルの国際派には高橋克典、船越英一郎、官僚の前に立ちはだかる池内通産大臣役に北大路欣也。
NHKが96年にドラマ化したことがあり、その時は中村敦夫の主演。

伊佐野英樹プロデューサーは官僚に悪いイメージがある今だからこそこのドラマに取り組み「国際競争力のなかった車や電気製品の国内産業を、高度成長へと導いた男たちから、仕事への誇りや、今の不景気打開のヒントを見つけてほしい」とコメント。

【関連リンク】
『官僚たちの夏』公式サイト

次はスケバン刑事にちなんで
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