期待はずれ
日本テレビの2作はきびしいポジション。
『オー!マイ・ガール!! 』はひとり者が突然子どもと同居する『パパと呼ばないで』『パパはニュースキャスター』などドラマの大定番パターン。子役をうまくつかって笑って泣かせればおもしろくなりやすいところが好まれるんでしょう。不安は速水もこみちの演技でしたが主演作『絶対彼氏』が(ロボット役とはいえ)成功し自信がついたかなんとか許せるレベルにはなってます。しかしまだ来週も見たいと思わせるほどのもんじゃありません。
観月ありさ主演で注目された『OLにっぽん』も期待された割にはイマイチ。「総務の仕事も中国へアウトソーシング」という問題のとらえ方は鋭い。ただ日本人にとって厳しい現実をややコメディ風にしただけで見せられても気楽にみたい連ドラとしてはちょっとつらい。同じ中園ミホ脚本の『ハケンの品格』でハケンの現実を痛快に見せたのとの差は大きい。
結論は「中国にすべて仕事を取られないように真似できないように仕事のレベルをあげよう」ということだろうから、日中でサービス合戦にしのぎを削るようなドラマにしたらよかったんじゃないでしょうか。
時間枠を考えるとそれなり
『サラリーマン金太郎』は旧木下プロ独特の演出だった高橋克典版に比べると素直に原作をドラマ化した印象。永井大に大物感がないのが難点ですが高橋克典も最初はこんなもんだったという気もします。「ケンカシーンが過激にできる」というのがテレビ朝日金曜ナイトドラマ枠に移籍した理由ですが、この枠にしては男性向けサービスがないのが視聴率的に伸び悩んでいる原因でしょうか。
『小児救命』はこういうマジメな医療ものは現実から遊離することが多いのですが「病院のコンビニ化」をめざすヒロイン・青山宇宙(小西真奈美)に対し、総合病院の柾(陣内孝則)は見守りつつも「病院にはそれぞれ役割というものがある」といい、総合病院院長(名高達郎)は受け入れないと宣言。またクリニック内でも小夜子先生(渡辺えり)は「病院はコンビニじゃない」とそれぞれの立場を描いています。視聴率的には低いとはいえ見ている人数は多いテレビドラマだけにこれが現実社会にどう影響するのかが注目されます。
『夢をかなえるゾウ』あ原作に忠実な小栗旬主演の単発ドラマ「男の成功篇」と原作のコンセプトを引き継ぎながら主人公を女性にした水川あさみ主演の「女の幸せ篇」の初回を同一日に放送するという史上初の試みがウリでしたが、一つ一つ課題をこなして成長していくというストーリーからしても連ドラの方がなじみがいい。スペシャル版は不要で連ドラとして原作にそった「男の成功篇」を放送して、好評ならパート2としてオリジナルの「女の幸せ篇」を制作するという手順の方がよかったような気がします。
『七瀬ふたたび』は予想以上にNHKが昭和50年代に小中学生向けにつくった「少年ドラマシリーズ」になっていました。なんかNHKには「少年ドラマシリーズ」のDNAが脈々と残っているようで、『六番目の小夜子』とかたまに姿を現します。ティーンとその親世代をねらうドラマ8枠としては親世代にはバッチリの企画ですが、ティーンにとってはどうなんでしょうか?
最後に『ROOM OF KING』、12月からは後番組『赤い糸』が始まるからもはや終盤なんですが、未だにどこにドラマが向かっているのかがわかりません。出演者もわからないまま演じているから視聴者がわからなくても当然なんですけど。
秋ドラマは初回視聴率20%オーバーが2作あるなど最近では高め。ただその分だけおもしろいか?というのは疑問。調子がいいのは景気が悪くなってみんな外で遊ばず家でテレビを見ているからじゃないでしょうか。