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ヤツはなぜそれほどまでに熱いのか?

『世界陸上』で見せつけた、深夜にしてのあの熱さ、あのハイテンション。しかし、その熱さ(暑さ)は松岡修造とは明らかに違う。振り返れば奴がいる。そう織田裕二、彼の熱さの根源と俳優としての変遷を探ります。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

織田裕二
レインボーブリッジ封鎖できません!
1987年の映画デビュー以来、映画、ドラマで活躍を続ける織田裕二。1990年頃はトレンディ俳優として女性にだけ人気でしたが、その後はコメディやシリアスなものまで、幅広い作品に出演し、今では子どもから大人まで、多くの人に長く愛されるスターに。

それに『世界陸上』(TBS系)で見せつけた、深夜にしてのあの熱さ、あのハイテンション。しかし、その熱さ(暑さ)は松岡修造とは明らかに違う。振り返れば奴がいる。そう、織田裕二。

ヤツはなぜそれほどまでに熱いのか? これまでのドラマ、映画を振り返りながら考えていきます。

下積期:87~89年

下積みといっても最初から主な助演級で登場してます。デビューは暴走族もの映画『湘南爆走族』。主演は江口洋介で織田裕二はダブル主演格の親衛隊長役。『湘爆』は原作コミックやアニメ版は人気ですが、映画はイマイチ。暴走族ファッションで髪を染めていたのが当時としては刺激がありすぎました(今じゃ普通ですが)。

デビュー作のイメージのせいか、初主演の『十九歳』は高校中退からの復学、『ママハハブギ』では高校までは秀才だったが、東大受験失敗コンプレックスで家ではロクに口もきかない、などヒトクセある役が中心でした。
 
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好青年期:90~92年

『卒業』での中山美穂の相手役から普通の好青年イメージに転じます。そして『予備校ブギ』をはさんであの名作『東京ラブストーリー』のカンチ役でブレイク。

ただ織田裕二本人は演じていてもリカ(鈴木保奈美)を捨てさとみ(有森也美)に走るカンチ(織田)のことを理解できず、できないまま演技したそうです。それがよかったのかどうかわかりませんが、そうとは気づかせない演技になっていました。

以前、織田裕二は『東ラブ』のリカとカンチが別れるに至るラスト3話は(理解できないため)見ていない、と言っていましたがまだ見てないんでしょうか。

続く『あの日の僕をさがして』が民放の連ドラ初主演で純愛イメージが定着するかに見えましたが……。
 
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展開期:93~96年

純愛イメージがつき始めたと思ったら次の『振り返れば奴がいる』はクールでヒールぽい外科医と極端にふってきました。

ここからさまざまな役にチャレンジし始め、『お金がない!』では人のいいサクセスヒーロー、『正義は勝つ』では野心あふれる弁護士、『真昼の月』ではレイプにあった恋人との関係に悩むクリーニング屋の青年とドラマごとに違った職業や性格設定を演じ、演技の幅を広げていった時期です。
 

そしていよいよあの大ヒット作にめぐり合います。次のページへ。
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