文章:谷口 賢晋(All About「子育ての悩み相談」旧ガイド)
育児書にまったく反対の意見が書いてある?
Q:子育て本についての質問です。ある育児書では子どもが泣いたときの対処法について「泣いたら抱きなさい」と書いてあり、別の育児書には「泣いても抱くな」と書いてあったりして、本当に困ってしまっています……。ほかにも、いろいろな子育ての方針について食い違っていることがたくさんあるようなのですが、いったい何を信じて実践するのがいいのでしょうか?
育児書よりも自分の子どもを信じましょう
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| 育児書で意見が違うときは、自分の子どもを信じましょう |
A:泣いていても放っておいた方がいいという意見や、抱いてあげましょうという意見があります。授乳はいつまでにやめないといけないとか、叱らないとダメ、叱ってはダメなどなど、本当にいろんな意見・考え方があって困ってしまいますよね。
ちょっと唐突かもしれませんが、何を信じていいかわからなくなったときは、自分の子どもを信じることが大切です。みなさんは子どもが楽しく、幸せに育ってほしいと願って育児書などから情報を集めるわけです。ですから、異なる見解で迷ったら目の前の子どもを信じればいいのです。育児書で見解が異なるような場合は、たいていどちらも正解で、アプローチが違うだけです。たとえていうなら、富士山を静岡から登るか、山梨から登るかだけの違いなんです。どちらから登ったとしても富士山の頂上へ行き着くことができます。
私のセミナーでもよく話すことなのですが、人はとかく手段にこだわります。心理学的にいうと、どういう結果を得たいかよりも、何をするかに惑わされがちなのが人間の心理です。幸せに生活することを夢見て結婚しても、いつのまにか、家庭を壊さないためになにをするかという手段で心をすり減らしてしまうのが人の心理なのかもしれません。「幸せな生活」という目的を忘れて、「どうすればいいか?」という手段にばかりとらわれてしまいがちです。
手段ばかりにこだわらないで
買い物に行くのに、電車で行くのがいいか、車がいいか、歩くのがいいかで迷いつづけて、結局、買い物に行けなかった……なんてことはないでしょう。今日は新鮮な野菜が欲しいから電車に乗ってあそこへ行こうと考えたり、たくさん買わないといけないから車で行こうというように考えると思います。赤い服にするか青い服にするか迷っているうちに日が暮れて、出かけられなくなったなんてことが続くと、毎日大変ですよね。
子育ても同じです。叱った方がいいのか褒めた方がいいのか、迷ったあげく、疲れ果てて子育てを放棄する……。もちろんそんなことはできません。大切なことは、何のために叱った方がいいのか、褒めた方がいいのかということだと思います。どちらが正しいのかわからなくて迷ったときは、子育ての目的を思い出してください。