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子どもと完璧ママを襲うリタリン依存【前】

リタリンという向精神薬をずさんに処方していたクリニックが立ち入り検査を受けました。しかしそのリタリン、米国では既に子供と母親たちの間の依存で大問題になった経緯が。そのわけとは?

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド


リタリンとは?

リタリンの依存性の高さはコカインと同じとも言われる(画像はイメージです)
2007年9月18日、新宿区の診療所「東京クリニック」が、医師のずさんな手続きにより向精神薬「リタリン」を大量に処方していたとして、東京都と新宿区の立ち入り検査を受けたと報道されました。

このリタリン、米国では約10年前からその依存性の高さと依存者の増大が社会問題となった薬でもあり、日本でも数年前から乱用の広まりが報道されてきました。日本では若者の間で「ビタミンR」などと呼ばれ、「合法的覚せい剤」などという誤った認識でネットや街で取り引きされることもあるようです。今年2007年6月にもSNSを通じてリタリンを販売していたという24歳の女性が逮捕されたという事件があったばかりでした。

リタリン(Ritalin)とは、塩酸メチルフェニデートという成分を有効成分とする中枢神経興奮剤で、日本では日本チバガイギー社が製造、ノバルティスファーマ社がリタリン錠「チバ」として販売しているものです。日本の精神医療では睡眠障害の一つであるナルコレプシーの症状改善に使用され、また難治性のうつ病患者にも処方されるとのこと。

しかし、米国では注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断された児童への治療薬として爆発的に広まり、その後大きな社会問題となった経緯があります。

>>>依存性の高さはコカイン、ヘロインと同等>>>
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