寺・神社/奈良の寺・神社

薬師寺

薬師寺は、平城遷都以前の飛鳥時代から存在した、日本有数の歴史が古い寺です。しかし、多くの建物は長い歴史の中で焼失し、昭和の後期になって、再興が進みました。そのため薬師寺の多くの寺は色鮮やかで、枯淡な色合いの他の奈良の寺とはずいぶん違って見えますが、創建当時は、多くの寺が、薬師寺のような姿だっったのです。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

薬師寺は平城遷都以前の寺

2010年は平城遷都1300年。奈良の寺社では、たくさんの行事が行われます。この年に奈良に行かれる方も多いと思いますので、ここでは、たくさんある奈良の寺の中から、特に人気の高い薬師寺をご案内します。

薬師寺は、710年の平城遷都以前から飛鳥にあった寺です。天武天皇により発願(680年)、その奥さんの持統天皇によって本尊開眼(697年)、さらに文武天皇の御代に、堂宇が完成しました。その後、平城遷都に伴い現在地に移されたものです(718年)。

薬師寺回廊に咲く、オオヤマレンゲの花

薬師寺回廊に咲く、オオヤマレンゲの花

宗派は法相宗。これは唐から伝わったもので、南都六宗(奈良時代の6つの宗派)のひとつです。このころのお寺は、広く一般に仏教を布教したり、人を救うという目的ではなく、選ばれたエリートが勉強する場という意味合いが強く、この法相宗も非常に哲学的で難解なものです。当時の奈良の大きな寺は、東大寺にせよ唐招提寺にせよ、そのような存在であったということを頭に入れておいてください。

薬師寺の見どころ

薬師寺には、大きく分けて3つのエリアがあります。まず、金堂や塔などがある白鳳伽藍。一般の観光客の方は、まずここに行きます。次に、道路を挟んで北側にある玄奘三蔵伽藍。もうひとつは、道路を挟んで南側にある休ケ岡八幡宮です。

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