乳児育児/夜泣きの原因・対策

今日からぐっすり! 入眠儀式で寝かしつけ

夜泣きや夜更かしなど、赤ちゃんの眠りに関する悩みは「入眠儀式」を行うことで改善されます。毎晩寝る前に同じ習慣を繰り返すことで、これから寝る時間だということが子どもに伝わり、眠りへと誘いやすくなります。

執筆者:松原 美里

「夜中に何度も起きて泣く」「いつまでも寝ないで遊びたがる」「寝ぐずりがひどい」「いつも夜更かしして、朝寝坊」「昼夜逆転」などなど、赤ちゃん・子どもの眠りには悩みがつきもの。子どもは遅くとも夜9時には寝る生活が望ましいですが、実際は9時以降に眠りにつく子どもが多く、日本の子どもの平均の入眠時間は夜9時17分(欧米平均は夜8時51分)。子どもの1日の合計睡眠時間の平均は日本で11時間37分、欧米平均は13時間1分で、日本は欧米のマイナス1時間24分)と、日本では大人も子どもも寝不足気味です。

赤ちゃん・子どもが夜になると自然に眠くなり、すんなりと眠りにつけるようになるには、生活習慣の改善や寝かしつけの工夫が必要です。今回ご紹介する入眠儀式を取り入れた寝かしつけでは、眠りにつくまでの時間が短くなり、睡眠時間は長くなるといった調査結果も出ています。子どもが早い時間にすやすや寝てくれると、ママ・パパも夜ぐっすり眠ることができ、育児の負担が軽減されるはず。早速今日から試してみてはいかがでしょう。

日本の乳幼児は寝不足!?

ミンデル博士
「赤ちゃんの発育のためには、質の高い睡眠が重要」と話すミンデル博士
睡眠リズムの成長には個人差があり、睡眠時間もさまざま。よく寝る子もいれば、あまり寝ない子もいます。長く寝るから良いということではありませんが、1歳前後には睡眠のパターンが定まり、夜にまとめてぐっすり寝て、お昼寝は1日1~2回、睡眠時間はトータルで12~13時間というのが理想的です。

今回、赤ちゃんの発育と睡眠の関係に関するレポートを発表したのは、小児睡眠の世界的権威であるジョディ A ミンデル博士(Dr. Jodi A Mindell、ペンシルベニア大学医学部小児科教授、セントジョセフ大学心理学科教授)。世界16ヵ国で乳幼児(0~3歳)の睡眠について調査を実施したところ、日本の赤ちゃんの睡眠時間は欧米の赤ちゃんより1時間24分、アジア平均より39分も短いという調査結果が出たそうです。調査した16ヵ国中、日本の子どもの睡眠時間が最も少ないということもわかりました。

夜更かしの子どもが増加中

日本における小児睡眠の第一人者、東京北社会保険病院 院長、神山潤先生は、欧米に比べて日本の乳幼児の就床時刻は遅い傾向にあり、また、年々遅くなっているという調査結果を発表しました。

睡眠は生きる基本となる心身の健全な成長を図る基礎作り。特に赤ちゃん・子どもにとって、良質の睡眠はすこやかな発育・発達に大きな役割を果たします。早く眠りにつくことで寝不足を防ぎます。規則正しい生活は日中のやる気や集中力を上げ、自律神経やホルモンバランスを整えていきます。睡眠時間や睡眠の質を意識すると同時に、夜になったら寝るという自然なからだのリズムを子どもが小さいうちから獲得できるように働きかけていきましょう。

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