来年保険料がアップしてしまう
FP高田:生命保険のことも気になっていらっしゃいますね。一番気になる点はどのようなことですか?
本田さん:来年、保険料が上がるんです。なので、これを機に見直しをしてみたいと思いました。
FP高田:保険料が上がるということは、更新していくタイプの保険なんですね。では、まず現在の保険の内容を確認しましょう。
本田さんの現在の生命保険の加入状況
FP高田:ご主人様の現在の死亡保障は、A社の定期付き終身保険で3,000万円、会社の団体保険(グループ保険)で1,000万円の合計4,000万円です。病気やケガで入院された場合には、ご主人様が1日5,000円、奥様の保障も特約でついていて1日3,000円です。それから、ご主人様が個人年金に加入されていて、こちらは60歳から毎年100万円を15年間受け取れるものですね。
本田さん:そうですね。ところで、生命保険会社の方から、来年になると保険料が上がると言われたのですが、どうしてですか?
FP高田:保険料が上がるのは、A社の定期付き終身保険です。来年、保険に入られてからちょうど20年になりますね。このA社の保険のうち、終身保険以外の定期保険特約や、入院特約などの特約部分の保障期間が終了します。そして、自動更新することもできますが、その場合には、保険料は更新時の年齢で再計算されます。そのため、保険料が上がるんです。
本田さん:そういう仕組みなのですね。現在は毎月1万5千円ほどですが、これが約1万円上がってしまうそうなんです。それでも必要なのであれば良いのですが、内容はこれでいいのでしょうか?
FP高田:本田さんの場合には、ご主人と奥様の収入の差がさほどありませんし、万一の場合でも奥様の収入で生活費は十分カバーできるものと考えられます。公的な遺族年金もありますし。
本田さん:生活費くらいはカバーできると私も思います。そうすると、夫の生命保険は要らないのでしょうか?
FP高田:極論を言えばそういうことになりそうです。ただ、お子様も私立中心で進学する予定ですし、教育費分程度を備えておくと安心感は高まりますね。2,000万円程度の死亡保障で十分ではないでしょうか?
払済保険にすることで今の保険も活かせる
本田さん:そうすると、このA社の保険を減らせばよいですか?
FP高田:その方法もあります。もう一つは、A社の保険は払済保険に換え、今後の払い込みをストップさせる方法です。そうすると、終身保険の200万円強が残ります。これだけでは足りませんから、会社の団体保険を増やして2,000万円にしておく方が、A社の保険を減額するよりも保険料は安くなります。団体保険は65歳までということですが、その頃になればもう保障も不要になりますし。それから、本田さんの場合には、奥様にも同様の死亡保障が必要です。団体保険は、配偶者も加入できる場合が多いので聞いてみてください。
本田さん:わかりました!検討します。
FP高田:ただし、払済保険にしてしまうと特約は消滅してしまいます。入院などの医療保障を別に考えておく必要がありますね。
本田さん:他の保険に入った方がいいのですか?
FP高田:入院などの医療保障単独の医療保険なら、一生涯の保障も可能で、保険料もずっと変わらないので保険料アップなどを心配せずにすみます。ただ、本田さんの場合、共働きでもあるので、貯蓄は順調にできるはずです。老後に病気になった場合の備えは預貯金で十分だと私は思うのです。
本田さん:老後は大丈夫だとしても、働いている間にどちらかの収入が途絶えたりすると、住宅ローンもあり心配です。
FP高田:そうですね。ただ、短期の入院などであれば、有給休暇もありますし、金銭的に困るということはないでしょう。そうすると、心配なのは長期で休まなければならなくなった場合ですよね? 医療保険は、手術の給付金などはありますが、基本的には入院に対して給付金が支払われます。ですので、ご心配のケースだと医療保険で備えるよりも、所得補償保険というもので備えた方が良いでしょう。所得補償保険であれば、自宅療養の場合も対象になります。また、治療費が大きくなりそうな場合に備えて、ガン保険を付けておくとさらに安心だと思います。所得補償保険とガン保険もご夫婦それぞれが準備されると良いと思います。それでも、保険料はA社の更新後の保険料よりは少なくなるはずです。
本田:よくわかりました。まずは夫の団体保険について聞いてきてもらいます。それから、この個人年金は入っていた方が良いですか?保険料を毎月1万円以上払っているのですが。
FP高田:これは、いわゆるお宝保険なんです(笑)。加入された時期の予定利率は5.75%ととても高い利率です。効率よくお金を増やせるので、保険というよりも、老後への貯蓄と位置付けてぜひ続けてください。
本田:そうなんですね。わかりました、これは続けます。
---住宅ローンの見直しと保険の見直しという、固定費の柱の2つの見直しの方針を決めた本田さん。ご主人ともゆっくり検討し直しますと帰宅されました。その後、どのように行動されたのか…は、また次回にて。
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