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「LAMY」社長が語る、モノ造りの真髄(3ページ目)

ドイツの筆記具トップブランド、ラミー。「デザインは様式を表す言語だ」と語るラミーを率いる同社社長 Dr.ラミー氏に、ラミーにとってのデザイン、ペン作りへのこだわりなどをインタビュー。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド

「長い時間軸で考える」というバウハウスの信念のもと、我々ラミーは製品をつくってきました


私はラミー2000の4色ボールペンを愛用していますが、その材質がプラスチックだと知って、大変驚きました。ラミーのペンはデザインもさることながら、その素材選びや加工がとても個性的だと思います。こうしたことも大変こだわっているのでしょうか?

Dr.ラミー指先の神経は脳と大変密接に関係していますので、ペンの手触りにも大変注意を払っています。わが社では加工にも非常に高い関心をもって取り組んでいいます。実際、樹脂の射出成型の機械も自社の工場に所有しております。

たとえば、このペンのグリップで言いますと(Dr.ラミーは新製品のペンを取り出して)これはプラスチックで出来ている1つのパーツなのですが、ペン先に近い部分は硬い成型になっていて、実際に手で握る部分は柔らかなものになっています。この堅さの違う1つのパーツを1回の射出で成型をしているのです。

指先の神経は脳と大変密接に関係していますので、ペンの手触りという面でも満足してもらうというのはとても大切なことだと考えています。
   

「ラミー2000」はすでに40年、「ラミーサファリ」は25年が経過していますが、全く古さを感じません。逆に輝きが増しているようにすら感じます。
やはり、長い目で時代を捉えたデザインをされているのでしょうか?

    
Dr.ラミーバウハウスの考え方に、「長い時間軸で考える」つまり、「時間を越えたものを考えなさい、そして流行を追うな」という、”ものさし”があります。われわれラミーではこの考えをもとに製品を作ってきました。そうした考え方をしてきた結果、皆様に今もなお現代的だと感じられると言っていただけるようになったのだと思います。バウハウスのコンセプトのおかげです。
  
これまでラミーはまわりに惑わされずに首尾一貫やってきました。これからもこのスタイルを守り続けていくつもりです。
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