男のこだわりグッズ/グッズ関連情報

机の今を考えた、パソコンデスクの新しい形

デジタル機器のケーブルや充電用の電源ケーブルなどをスマートに管理するツールを作ってきたメーカーが、その集大成として作った机は、デジタル時代の標準となり得る機能とデザインを持っていました。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

死語となった「パソコンデスク」の今

Blue Lounge「StudioDesk」89,800円(税込)
写真のパソコン他、机上にあるツールはデスクマット以外は全て別売です

いつの頃からか、パソコンデスクとかPC対応デスクといった言葉を聞かなくなってしまいました。その大きな要因は、液晶ディスプレイの普及と、ノートパソコンの低価格化だと思われます。それまでの「パソコンデスク」の形状を思い返せば明らかなのですが、パソコンデスクとは、あの大きなディスプレイと小さなキーボードを、どうにか1つの机の中で配置出来るようにしたものだったわけで、どうしても奥行が必要だったCRTモニターが、薄く場所を取らない液晶モニターに代わったことで、普通の机でも問題なくパソコンを置けるようになったわけです。そうなると、わざわざ「パソコン対応」を謳う必要は無くなります。

まあ事務機器然としたパソコンデスクは、その当時から使いたくはなかったのですが、それでも、モニターを置くためのある程度の奥行とか、マウスを使うスペースとか、プリンタなどの周辺機器の置場とか、そんな実用面で、普通の机ではパソコンが使いにくかったのは事実です。そのほとんどが解決して、普通の机でもパソコンを便利に使えるようになったのは嬉しいことなのですが、では、普通の机で十分かと言うと、そうでもありません。現在は現在なりの「パソコンを使うに当たって必要な機能」は求められていると思うのです。

StudioDeskを横から見たところ。天板の一部が引き出せるようになっていて、そこにケーブル類が収納できる仕掛け

BlueLoungeの「StudioDesk」を見て「ああ、要するにケーブルとハードディスクなんだ」ということに気がつきました。デザインが良く使いやすい机ほど、パソコン利用の避けられない問題としての、ケーブルの処理は問題になってきます。それは、機能が上がり、無線LANも普及しても尚、大きな問題であり続けています。逆に言うと、それが解決するなら、それは正しい意味での「パソコンデスク」なのだということを、「StudioDesk」が教えてくれました。そして、考えてみれば、かつてよりも遥かに多くのユーザーが、というより、今は「パソコンデスク」が、ほとんど全ての人に向けられた製品であることにも気がついてしまいました。

天板の下にあるケーブル収納スペースの凄さ

天板の下には、こんな風にケーブル類を収納できるストレージがある。広いので電源タップからUSBハブ、ハードディスクまで収納可能

「StudioDesk」の仕掛けは、実に単純です。天板をスライドさせると、そこには収納スペースが用意されている、それだけです。そこに、電源タップを放り込んでおけば、机上で使う電源関係、例えば、ノートパソコン、iPod、携帯電話、照明機器といったツールの電源ケーブルは一括で管理出来ます。さらに、USBハブも入れておけば、パソコンとiPodなどの機器の接続用ケーブルも、机の上を這うことなく、すっきりと管理出来る訳です。

収納スペースは、机の横幅いっぱいにあって、さらに前後に区切られています。横幅は1m近くあるし、深さも奥の方は10cm(手前は少し浅い)あるので、8口の電源タップに、8口のUSBハブを入れて、ACアダプタなどを挿しても、十分に余裕があります。手前にはハードディスクを三台ほど入れる事も可能です。これだけ入れられれば、机の上も下も、かなりスッキリします。天板の中央部分だけスライドするので、机の上のモノを下ろさなくても、中のケーブルにアクセスすることが出来るのが、また便利です。

シンプルな机上を実現する細長いスリット

この細長いスリットからケーブルを出す仕組み。机の端から端まで、ケーブルを露出させずに使えるようになっている

机の下に収納したケーブル類は、天板上にある細長いスリットを通して机上のツールに接続されます。この細長いスリットが「StudioDesk」最大の工夫だと思います。ケーブルを通す穴が開いた机はありますが、それでは、穴から遠い場所に置いたツールのためのケーブルは机上を長く這うことになってしまいます。ところが「StudioDesk」の場合、机を横断するようにスリットが続いているので、最小限のケーブルの露出で、机上の機器を接続することが出来るのです。テーブル背面も開いているので、液晶モニタの電源などは、背面からの接続が可能。スリットの奥側の幅が、ちょうど液晶モニターの脚の幅程度になっているのも心憎い配慮ですね。

つまり、机の両端に置いたスピーカー、右奥にiPod、右手前に携帯電話、中央にノートパソコン、左側にドキュメントスキャナ「ScanSnap」、左奥に照明機器を置いても、ケーブルがほとんど露出しないことになります。ノートパソコンからは電源ケーブルとUSBケーブルが各一本づつ出ているだけで、電源はもちろん、各周辺機器から、ハードディスクなどにも繋がっているのに、見た目的には、ケーブル二本のみです。ノートパソコンもiPodも携帯電話も、それぞれにきちんとデザインされている製品が多い今、ケーブルやACアダプターで美観を損なわないだけで、それらのツールの見た目もかなりアップするものです。

ケーブルは右奥の穴から外部に出す仕様。タワー型パソコンを机の下に置いて使うことも出きるわけだ

収納部分に入れた電源タップやイーサーネットのケーブルなどは、右奥下にある穴から、脚を這わせるようにして机の下へと出します。ここから出す可能性があるものとすると、電源タップからのケーブルと、後は有線LANの場合のLANケーブルくらいでしょう。タワー型のパソコンの場合は、本体を机の右下に置いて、後のケーブルは右下の穴から「StudioDesk」の天板下の収納部分に入れてしまいます。そうすることで、新しい周辺機器を繋ぐ際にも、天板をスライドさせるだけでOK。机の下に潜り込んでゴチャゴチャ作業をする必要がなくなります。ガイド納富は、その一点だけでも、この机を使い続けたいと思ってしまいます。

ガイド納富の「こだわりチェック」


天板中央の黒い部分は、合成皮革のマウスパッドと言うかデスクマットです。このデスクマットも付属していて、机の形状にピッタリ合わせてあるので、作業中にズレたりすることもありません。もちろん取り外すことも出来ますが、ガイド納富としては、ライティングパッドとしても、マウスパッドとしても使いやすいので、このまま使うことをお勧めします。

この「StudioDesk」を作ったBlueLoungeは、iPod用のケーブル巻き取りツール「Cableyoyo」や、電源コード整理用BOXである「CableBox」などを作ったところ。つまり、ケーブル管理ツールの集大成が、この机なのです。それだけに、ケーブル処理の見事さは、ちょっと他では真似出来ないくらい洗練されています。その上で、素材にはマホガニーを使い、丸みを持たせたデザインにすることで、普通の家具のように使えるスタイルに仕上げてあるのも凄いと思うのです。シンプルでありつつ、スタイリッシュにし過ぎない、このデザインのバランスは、日常的に使う道具であることを踏まえているからこそでしょう。

サイズは、W120×D70×H72cmと、日本の住宅事情でも使える大き過ぎないサイズ。高さ72cmというのも良い感じです。照明器具にはバルミューダデザインの、液晶モニターに最も適した低価格LED照明「Highwire Smooth」(39900円)をお勧めします。機能や目への優しさなどはもちろん、「StudioDesk」とのデザインの相性もピッタリだと思うのです。

<関連リンク>

BlueLoungeの「StudioDesk」はアシストオンで購入出来ます
(店頭に置いてあるので実際に触ってみることも可能です)

BlueLoungeのiPodケーブル巻き「Cableyoyo」の紹介記事はこちら
BlueLoungeの充電ステーション「The Sanctuary」の紹介記事はこちら
BlueLoungeの電源ケーブルボックス「CableBox」の紹介記事はこちら

バルミューダデザインの照明「Highwire Smooth」はこちらから購入出来ます

PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap」の紹介記事はこちら


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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