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ハケットがついに帰ってきた!

ついにハケットが戻ってきました。ブリティッシュ・クロージング好きには朗報です。まずは百貨店で秋冬コレクションを先行スタート! この秋冬は英国が注目されていることもあり、今後の本格的な展開が楽しみ。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

ヴィンテージクロージングのお店としてスタート


HACKETT LONDON
1983年にオープンしたハケット1号店。日本のトラッドショップとは異なるモダンな佇まいです。残念ながら現在は営業していません。

ジェレミー・ハケットアシュレイ・ロイド・ジェニングスの二人によって、ニューキングス・ロードにハケット1号店が開店したのが1983年のこと。

当初は上質のヴィンテージクロージング(価値のある上質の英国古着)をセレクトしていた。

英国国内はもちろんのこと海外からも足を運ぶ熱心な顧客に恵まれ、日本でも1985年頃にファッション雑誌で掲載されている。

一般的に古着というとあまり価値がないように思うが、ハケットが厳選したものには、サヴィルロウのテーラーで仕立てた上質のスーツやジャケットなどもあり、クラシックなクロージングに興味のある人には宝の山だったのだ。

当時はスローン・レンジャー(ロンドンのスローン・スクエア周辺に住む名門の人たちのことで、伝統と格式を重んじる古き良きライフスタイルが特徴)が注目されたこともあり、彼らの御用達のお店として人気を集めたというわけ。

また、商品にはクリーニングを施し、ホツレなどを修理した後に販売していたためクオリティも良かったそうだ。

そんな理由からパリやニューヨークの有名デザイナーたちもこの店を訪れ、アイデアの源泉にしたというのは有名な話だ。

HACKETT LONDON
HACKETT LONDON 2009年春夏コレクション「Hurlingham Club」のブース。今年6月に開催されたピッティ・イマージネ・ウオモに出展されたときのもの。

余談だがこのヴィンテージクロージングをメインにする前は「ロイド・ジェニングス」という名でオリジナルの靴を販売していた。

じつは当時、英国のクロージングを揃える代官山のロイドクロージング(豊田茂男さんが1977年にオープン)でも、このブランドの靴を取り扱っていた。

その後ハケットは、ヴィンテージクロージングだけでなく、トラディショナルな英国スタイルをもつ、オリジナルのクロージングを展開していく。

次のページは、「お帰りなさいませ、愛しのハケット様。」です
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