かつてアメリカには一大時計産業があった
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| タイメックスの名作サファリの進化版「Safari Hybrid」。クラシックな文字盤と、サファリのトレードマークともいえる編み上げのレザーバンドが魅力です |
アメリカ人には腕時計をしてない人がけっこういます。彼らはクルマで移動することが多いし、クルマにはたいてい時計がついてますよね。携帯電話もありますし。そういうこともあって、彼らはあまり腕時計をしないことが多いようです。僕自身、アメリカを旅行していると時間を聞かれることが多くなります。
アメリカ人でさえ腕時計をしないくらいですから、「アメリカの時計メーカー」と言ってもみなさんにはあまりなじみがないかもしれません。
腕時計と言えばやっぱり、スイス、日本ですよね。
といっても、実はかつてアメリカにもたくさんの時計メーカーがありました。一時は世界の市場を席巻するほどの勢いがあったといいます。それなのに、なぜアメリカの時計産業が縮小してしまったのか、理由をご存知ですか?
今回はアメリカの時計の歴史をまじえつつ、アメリカの時計メーカーに焦点を当てていきたいと思います。
クォーツショックがアメリカの時計に大打撃を与えた
かつて、アメリカの時計産業は大きな規模を誇り、世界中に広いシェアを持っていました。なかでもブローバ社は世界で初めて、音さ式の腕時計を完成。当時としては最高クラスの精度を誇った音さ式時計「アキュトロン」は瞬く間に世界中でシェアを握りました。
ところが、この技術パテントを独占的にしていたことがブローバ社を孤立させる結果となってしまいます。1970年代にはるかに高い精度を誇るクォーツ式の時計が広まると、ブローバ社だけでなく、アメリカやスイスの機械式時計メーカーは深刻な打撃を受け、アメリカの時計メーカーの多くは衰退してしまいました。その中でTIMEX、ハミルトンなどは知名度も高く、世界的な人気を保っている稀有なメーカーとなっています。また、アメリカが大戦中、時計工場を徴発して軍需工場に転用したことが、時計産業の技術的な遅れを招いた原因だとする説もあるようです。

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| '50年代、熱狂的に受け入れられたハミルトンのVENTURA。現在でも復刻されて人気を博しています |
アメリカを代表する時計メーカー、タイメックス
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| トライアスロン用に作られた「アイアンマン トライアスロン」。このモデルは復刻タイプで、当時斬新だった8ラップメモリー機能を搭載。最新モデルは30ラップメモリーが可能 |
現在アメリカのメーカーでもっとも知名度が高いのはタイメックスかもしれません。1854年にコネティカット州で創業して以来、「アイアンマン トライアスロン」「サファリ」などの爆発的なヒットモデルを発表してきたタイメックスは、比較的安価な時計が多く、誰でも気軽に手にとれるのが魅力。その大衆性はアメリカの雰囲気にマッチするのか、アメリカNo.1ブランドとして有名人たちも愛用しています。
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