一説では、北欧デザインは厳しく長い冬を室内で快適に過ごす工夫から生まれたそうです。なかでも、北欧デザインが生み出した数々の名作椅子は、もはやインテリアの代名詞といってもいいほど世界中で愛されています。
今回は日本人の感性にも馴染みやすい、プライウッド(合板)製の名作中の名作を紹介します。なお、椅子について詳しく知りたい方は「
初めてのインテリア 名作・定番チェアの本」がオススメです。
ヤコブセンの代表作「アントチェア」
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| 3本脚のアントチェア/W480×D480×H770mm、SH440mm |
史上に残る名作椅子「
アントチェア」が生まれたのは1952年のことでした。デザインしたのはデンマークの建築家
アルネ・ヤコブセン。アントチェアは最小限の素材から生まれた究極の美として、ヤコブセンの名を世界に知らしめました。
アントチェアの名前の由来は、その特徴的な背のくびれと細い足。何かに似ていると思いませんか? そう、蟻です。アントは日本語に訳すと「蟻」。日本ではアントチェアのほかに、アリンコチェアと呼ばれることもあります。
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| 4本脚のアントチェア/W480×D480×H770mm、SH440mm |
アントチェアの素材はプライウッドですが、これは当時アメリカで活躍していたイームズ夫妻が多用した素材としても知られています。
プライウッドは、厚さ1~3mm程度の単板を接着剤で重ねて成型した合板のこと。そのため、曲げる加工がしやすく美しい三次元の曲面を描くことができます。軽く、耐久性に富んでいるため、簡単に積み重ねられるのも特徴。
アントチェアには3本脚タイプと4本脚タイプがあります。当初のアントチェアは3本脚タイプだけでしたが、4本脚タイプはヤコブセンの没後になってから発売されました。それはヤコブセンが3本脚の美しさにこだわっていたからだといいます。
カフェにもよくあるセブンチェア
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| セブンチェア/W500×D520×H780mm、SH440mm |
アントチェアの発表から3年後の1955年に登場したのがセブンチェア。これまで500万脚以上のセールスを記録している世界的な大ヒット名作椅子です。アントチェアと同様に、セブンチェアもヤコブセンによるデザイン。ヤコブセンの名を知らなくても、セブンチェアを見たことがあるという人は多いはず。カフェや美術館など、日本でもいたるところで目にすることができます。
次のページでは、セブンチェアならではの豊富なバリエーションを紹介しています。