NISSAN(日産)/日産の車種情報・試乗レビュー

風雅なる旋律 フーガ450GT

豪快でありながら優雅なデザインのフーガに乗り込むと、運転する高揚感に溢れるインテリアへのもてなしが待っている。

執筆者:松本 明彦


優雅さと豪快さのエクステリア

大きくアーチを描くルーフラインは、インフィニティブランドの特徴でもある。

フーガは従来のセドリック&グロリアのポジションを引き継ぎながら、そのイメージを越えてグローバルに通用するクルマとして、2004年10月に登場した高級セダンだ。アメリカでは日産の高級車チャンネル、インフィニティでインフィニティMとしてラインナップされ、メルセデスEクラス、BMW5シリーズ、アウディA6、ジャガーSタイプ、レクサスGSなどがそのライバルとなる。

ダブルアーチド・フロントグリルも、インフィニティの特徴。立体的に質感高く見せる。

日本国内では発売当初V6 2.5L、V6 3.5Lのラインナップだったが、2005年8月に、V8 4.5Lのフーガ450GTが新たにラインナップに加わった。

大胆な異型のヘッドランプも、インフィニティの特徴。フーガではL字型のヘッドランプ。内側からオレンジのウィンカー、透明なハイビーム、クリスタルブループロジェクターキセノンヘッドランプのロービームが3つの丸い形で並ぶ。

そのデザインは、インフィニティブランドの特徴を見せる。まずダブルアーチド・フロントグリル。これはフロントグリルの上下ともアーチを描いているデザインで、上下左右にR(曲面)のついたフロントグリルを球面のように切り取り、より立体的に質感高く見せる。フーガはそれに呼応するように、リアのライセンスプレート上下のガーニッシュもダブルアーチだ。またインフィニティの特徴的な異型のヘッドランプは、フーガではL字型。テールランプもL字型だ。

ライセンスプレート上下のガーニッシュもダブルアーチ。テールランプもL字型だ。

大きくアーチを描くルーフライン、それに呼応してアーチを描き、リアで「く」の字型に戻るように描かれるサイドウィンドウラインもインフィニティの特徴だ。フーガは他のFR車に比べはるかにビッグキャビンで、しかも1510mmという高い全高なのだが、それを感じさせず、情熱的で動的な雰囲気を表現している。その秘密が、この大きなアーチ状のルーフラインと「く」の字型のサイドウィンドウなのだ。

大きくアーチを描くルーフと「く」の字型に戻るサイドウィンドウで、高い全高とビッグキャビンでありながら、それを感じさせない。

4900mmの全長に対して2900mmの長いホイールベースとフロント&リアのショートオーバーハング、そしてビッグキャビンの基本プロポーションは、ロングノーズ&スモールキャビンだった先代セドリック&グロリアはもちろん、現行のライバル車たちと比較してもモダンだ。19インチの大径タイヤはフェンダーの膨らみと共に、逞しく豪快さを感じさせる。極端なボディのうねりや抑揚がなくマッチョでもないデザインは、そのプロポーションの良さと四隅のタイヤの「踏ん張り感」で、「優雅さと豪快さの両立」を実現している。

19インチの大径タイヤを履きこなし、張り出したフェンダーと共に「踏ん張り感」を強調する。
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