文章:松下 宏(All About「クルマの賢い買い方・売り方」旧ガイド)

アクセラはファミリアの後継モデルとなるクルマで、先にフランクフルトのモーターショーでマツダ3の名前で発表されているクルマです。今回のモデルではヨーロッパ・フォードのフォーカス用のプラットホームを採用したことで、ワイドボディの3ナンバー車になりました。ボディタイプは4ドアセダンのほかアテンザと同様にスポーツと呼ぶ5ドアハッチバックが設定されています。ボディが大きくなるなどして車格が上がったこともあり、アクセラという新しい名前が与えられました。ヨーロッパではゴルフ、アウディA3、プジョー307、フォード・フォーカスなどをライバル車とするCセグメントのクルマです。

外観デザインは、フロント回りを中心にアテンザやRX-8にも共通する部分を持ち、最近のマツダ車らしいものに仕上げられました。十分に特徴的なデザインとされています。クーペ感覚のラインを描いたセダンのルーフラインなども注目されるところです。インテリア回りも全体にスポーティな雰囲気でまとめられています。最近のマツダはデザインに対するこだわりを強くしていますが、今回のアクセラにもそれが表れています。

搭載エンジンはアテンザ以降のモデルに採用されているMZRシリーズの新しい直列4気筒で、1.5Lのほか、2L、2.3Lと3機種のガソリンが用意されています。ファミリアの後継モデルでありながら、2.3Lエンジンが搭載されたことでも、車格が大きく上がったことが分かると思います。マツダでは2Lや2.3Lを中心にしたクルマだとしていますが、これまでのファミリアのユーザーは1.5Lが中心です。そのあたりのギャップがどうなるのかが気になります。
1.5L車には乗る機会がなかったのですが、2Lと2.3L車に短時間の試乗をした印象では、マツダ車らしいスポーティさにあふれたクルマに仕上がっています。シャープなハンドリングのフィールや足回りの印象などが、マツダ車らしいところです。2Lエンジンはさほどではありませんでしたが、2.3Lエンジンはボディに対して十分な余裕があって力強い走りが可能でした。1.5L車の走りが気になるところです。本格的な試乗会は月末に予定されていますので、じっくり試乗した上で改めて日記で報告します。

マツダではクラフトマンシップに基づく確かな品質もアクセラの特徴のひとつに上げていましたが、これはしばらく使った後でないと評価できません。言っているとおりの耐久品質が確保されていたら良いなと思います。
価格はセダンと5ドアが同じ価格で、1.5L車が148万円(AT)で2L車が175万円、2.3L車は195万円と、かなり安めの設定です。まあ実際にはオプションを装着して買うことになるので、この本体価格だけでは判断できない部分がありますが、2Lや2.3L車の価格は相当に安めの印象です。1.5L車にオプションをテンコ盛りにしても車両価格は200万円以下に収まります。価格的にも相当に頑張ったといえそうです。
アクセラのキャラクターというか、搭載エンジンや車格なども含めてアテンザとオーバーラップしている部分が大きいのがもうひとつの気になる点です。アクセラで間に合うとなると、アテンザの売れ行きが鈍る結果になってしまいます。もう少し明確な差別化がなされても良かったように思います。