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タイヤ交換を半分の時間と労力で行う方法(2ページ目)

DIYメンテナンスの第一歩ともいえるタイヤ交換。車載工具を使って…と考えるとますます億劫になりがちですが、専用の工具を用意すれば楽に短時間で作業を行うことができます。そんなタイヤ交換方法を伝授します。

執筆者:宮島 小次郎

クロスレンチとシザースジャッキは必需品!?

クロスレンチの使用例
クロスレンチは、両手でしっかりと保持できるので、とても力が入れやすく、作業性にも優れています
まずホイールナットを緩めるためのレンチですが、これにはクロスレンチと呼ばれる十字型のレンチが最適です。両手でしっかりと力が掛けられるため、力の弱い方でも固く締まったナットを緩めたり、確実に締め付けることができます。

量販店やホームセンターなどであれば、どこででも手に入りますし、大抵4サイズのボルトに対応したソケットがセットされていますから、一度購入すれば幅広い車種に対応できます。それこそ一生ものです。最近ではコンパクトに収納できるタイプもありますが、強度や使い勝手などを考えると一般的な一体式がオススメです。

油圧ジャッキの使用例
油圧ジャッキを使えば、レバーを上下させるだけで、女性でも楽にジャッキアップを行うことができます
次にジャッキですが、クルマに車載することも考えると、車載ジャッキと同じパンタグラフ式(電車の屋根についているあのひし形のタイプです)で、油圧によって上下させられるタイプがいいでしょう。油圧式であれば軽々とクルマを持ち上げられますから、ジャッキアップで一汗かく、などということもありません。

私のイチ押しは、なんと言ってもサスペンションメーカー、カヤバがリリースする『KYBシザースジャッキ』です。使い勝手、耐久性、安定感のどれをとっても、今までに使ってきた中で最高です。ただし、お値段は実際の流通価格で1万円前後とちょっと高めではあります。

実際、私も今まで10年近くこの製品を使っていますが(取材やメンテナンス、サーキット走行やらで、普通のユーザーの10倍くらいハードに使っているかもしれません)、今でも問題なく使えていますから、使い勝手が悪く、耐久性の低い製品を2度、3度と買い換えるよりもはるかにお得だと思います。

トルクレンチがあればなお可

オススメ工具の一例
一体式のクロスレンチとカヤバ製シザースジャッキがあれば、タイヤ交換の労力は半分で済みます。トルクレンチとソケットもあればなお可
あと、必需品というわけではありませんが、ホイールナットを規定値どおりに締め付けるために必要なトルクレンチ、ジャッキアップ時にクルマが動かないように固定する輪止めがあるとより安全確実な作業ができます。

特にトルクレンチは作業に不慣れな人ほど使うべきものですが、なかなか一般の方でトルクレンチを使っている人は少ないようです。かくいう私も昔はトルクレンチなんかいらんだろ、と高をくくっていましたが、クルマのメカニズムを知るにつれて手放せない工具となりました。

ともあれクロスレンチと油圧ジャッキさえ揃えれば、タイヤ交換作業は純正工具の半分以下の労力と時間で完了すること請け合いです。年に1、2回のタイヤ交換のためにそこまで工具を揃えるのはちょっと……、とためらってしまうかもしれませんが、このふたつの工具はクルマに積んでおけばパンクなど、いざというときにも必ず役に立ちます。そして今までよりももう一歩踏み込んだメンテナンスを行うためにも、ぜひ用意してほしいものです。

次ページではジャッキアップのコツをご紹介!
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