カーメンテナンス/車のトラブル

ちょっとした心構えで余裕は大違い 冬トラブルの対処法

雪国の人にとっては当たり前でも、不慣れな人には常識を越えたトラブルが起こるのが雪道ドライブ。そこで、比較的ありがちなトラブルについての対処法を挙げてみました。

執筆者:高山 則政

文章 : 高山則政(All About Japan「カーメンテナンス」旧ガイド)

冬のトラブルというと、寒さや雪によるものが圧倒的に多くなります。個人的に正月はテレビを見る時間が長かったのですが、ワイドショーやニュースのスポットコーナーで、JAFのサービスを放送していました。その中には、初歩的なトラブルや無謀な雪道ドライブも多いように思いました。
 当たり前といえばそうなのですが、準備や慣れの度合いがクルマのトラブルを防げるか、助けをもらわないと動けないかの分かれ目になってきます。そこで、冬のトラブル対処法を挙げてみたいと思います。

雪が降ったらワイパーを立てる
 降雪地域ではワイパーを立てて駐車しているクルマを多く見かけると思います。ワイパーをそのままにしておくと、フロントガラスにつもった雪の重みがワイパーにのしかかり、内部のリンク機構を壊してしまうことがあります。また、クルマの余熱で解けた水が凍ると、ワイパーが張り付くなどのトラブルを起こします。これを防ぐために、ワイパーブレードを立てておくというわけです。

 JAFの救援模様をテレビで放送していたときも、ワイパーが動かなくなったというトラブルを救助するのがありました。ワイパーの取り付け部(ブレードが回転する根本)の角度が狂ってしまい、ボンネット側にはみ出す場合は、カバーの下にナットが隠れているので、それをゆるめて正常な位置に戻します。

 次にワイパーが全く動かない場合でモーターだけが回っている場合は、内部のリンクが外れている可能性大です。フロントウインドウの下側にあるプラスチックのカバーを外すと(ドライバーなどが必要)、リンク機構が見えるようになりますが、ここに球面状のジョイントがあります。これが脱臼している場合は、ジョイント同士を押しつけてやると元に戻せます。点検時は、キーを抜くなどして不用意にワイパーを動かさないようにします。ワイパーの力はかなり強いので、同乗者が間違って動かしたりすると危険です。

 スイッチを入れてもモーターが回らない場合は、ヒューズを点検してみますが、動かない状態で長時間スイッチを入れるなどの相当な無理をしない限り、ヒューズまで切れるとは考えにくいので、モーターを初めとする電気系にかなりのダメージを受けていると考えられます。つまり、応急処置は難しいと思います。気休め程度ですが、モーターを冷やしてから様子を見ても良いかも知れません。
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