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「運転しやすい」ミニバンとは?

ミニバンは運転しにくそうと思う人もいるはず。だが用途に応じて選択すれば快適。最新のルノー「グランセニック」「カングー」、日産「ラフェスタ」はいずれも運転のしやすさに配慮しているミニバンだ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド


装備充実で商品力アップ

フロントビュー
全長4495×全幅1810×全高1635mmというサイズは、日本では全幅が運転しやすさを削ぐ可能性があるが、広めのウインドウもあり車両感覚はつかみやすい。価格は320万円

ルノー・グランセニックが5月25日付けで小変更を受けた。来るべき、シトロエンの刺客に備えたのかは分からないが、タイミング的にはライバルの登場前に手を打ったとも捉えられる。変更の内容は車体同色バンパー&サイドモール、新意匠のホイール、新装備の前後ソナー、パノラミック電動グラスルーフの紫外線、赤外線遮断率の向上、2列目シートの全座席折りたたみ&取り外し&リクライニング&スライドなどの装備の改良、チャイルドヘッドレストなどの安全装備の強化と細かく多岐にわたる。印象としては商品力の強化だが、装備だけ見ていると日本製ミニバンのような「痒いところに手が届く」進化に思える。

飛ばすのは似合わない

インテリア
シート地が新しくなった。明るい雰囲気の車内もこのミニバンの魅力。2列目は取り外し、3列目は床下に格納できる

2列目シートが折りたたみ、取り外しが可能になり、3列目も床下に収まるなど日本のミニバン的なアレンジをもっているが、やはり美点は人が「きちんと座れる」点にある。とくに2列目のゆったりした掛け心地は、全長4.5m級のミニバンとしては上位に入るだろう。さらに、安全性も向上し、横滑り防止装置でクルマの挙動を安定化させている。使い勝手や装備の充実はユーザーとして当然ありがたい。しかし、このフランス製ミニバンの魅力はゆったりとした走り。気張らず走ることが、どれだけ素晴らしいか教えてくれる。

133psの2Lエンジンは、粘りのある走りを見せる。スペックこそ平凡だが普通に走る分には遅いわけではない。コーナーで恐怖を抱かせるほどロールが大きいわけではない。運転のしやすさは、単にサイズが小さい、大きいというだけでなく、座ったときの視界や安定感のある走りか、乗っていて信頼性があるか、そしてきちんとしたドラポジがとれて、「疲れにくいか」という点も大きく作用する。前後ソナーが付いて安心、元々取り回しはいいといっても全幅は1800mを超えているので、ワイド感はある。運転に自信のないという方は、ディーラーなどで確認したい。

次ページではルノー「カングー」について。
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