ワークスが去り、プライベーターの戦いになった8耐
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| 鈴鹿サーキットを疾走するカワサキZX-10R(Team38) |
7月23日(木曜日)から7月26日(日曜日)まで開催される「コカ・コーラゼロ鈴鹿8時間耐久ロードレース・第32回大会」。真夏の祭典としてすっかりお馴染みの存在になった日本最大級のバイクレースイベント=鈴鹿8耐だが、先日そのエントリーリストが発表され、今年は久しぶりに出場台数がフルグリッド70台を割り込むことになった。
出場台数が減った最も大きな要因は、景気の後退である。そして若者のバイク離れもバイクメーカーのプロモーション費用削減を加速させ、今年は唯一残っていたメーカーワークスであるホンダがワークス参戦を取りやめた。さらにワークス級の体制を敷いていたヤマハの「YSPレーシングチーム」も不参加、ヤマハはその他の有力チームも相次いで不参加となった。またFIM世界耐久選手権にレギュラー参戦している海外チームも僅かな参加に留まり、7月4日時点での出場台数は59台と大幅に減少してしまった。
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ヤマハYZF-R1は今年から新型になり、海外のレースでも好調なだけに不参加はファンにとって残念。写真は「YSPレーシングチーム」が走らせた昨年のマシン。 【写真提供:MOBILITYLAND】 |
しかし、逆を言えば、バイクレース業界がこれだけ苦しい時代に59台も集まったということが結構な驚きである。不参加または出場台数を2台から1台に減らしたのはトップチームだけで、鈴鹿8耐を支えるプライベート参戦のチームは変わらぬ情熱をもって今年も鈴鹿8耐に挑んでくる。台数減少はマイナス要素なのかもしれないが、今年の鈴鹿8耐は内容がより凝縮され、ドラマチックなレース展開になることが予想される。
今回は「鈴鹿8耐・第32回大会」のレースの主な見どころをご紹介していこう。
隠れホンダ・ワークス?F.C.C TSR HONDAは盤石か?
今年の1月、新聞等でも大きく報じられたが、ホンダワークスチーム=HRCが鈴鹿8耐への不参加を表明した。二輪レースは世界選手権であるMotoGPに集中し、鈴鹿8耐に関してはワークスチームを撤退させるがマシンの供給と支援は継続するというものだった。
その支援を受けるのが、ホンダ系の有力チームであり、2006年の優勝チーム「TSR(テクニカル・スポーツ・レーシング)」である。
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| F.C.C TSR HONDAのCBR1000RR |
TSRは昨年の大会からホンダのワークスマシン、CBR1000RRを貸与され、いわば隠れたワークスチーム的な位置づけで鈴鹿8耐を戦っている。TSRは最新のパーツが組み込まれたワークスマシンを貸与されるものの、マシンのメンテナンスは自社で行う。「打倒ワークス」という独自のスタンスを貫き通してきたTSRらしく、あくまでプライベーター代表チームとして鈴鹿8耐の勝利を狙うのだ。
「F.C.C TSR HONDA」のマシン、CBR1000RRは誰がどう見ても最高の速さを持ったマシンで体制的にもナンバーワンのチームだ。その最強プライベーターに今年、スズキから電撃移籍した秋吉耕佑が加わり、最多ポールポジション記録(7回)を持つベテランライダーの伊藤真一と組むことになった。ライダーラインナップもまさに夢のドリームチームである。