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更新日:2006年11月19日

速報!マカオGP F3レース

激戦混戦、難航不落のマカオグランプリ。メインレースのF3世界一決定戦を制したのは英国F3チャンピオンのマイク・コンウェイ。セーフティーカーが入った決勝レースで日本人はどう戦った?

マカオF3レースとは?

最もレベルが高いとされるユーロF3でチャンピオンを獲得したポール・ディレスタ。
(写真:Yoshi KITAOKA)
「F3マカオグランプリ」はアイルトン・セナ、ミハエル・シューマッハなど歴代のF1ドライバーが優勝したことで知られている。まさにF1に乗るための登竜門である。マカオにはその年のF3チャンピオンや上位ランカーが一同に介し市街地コースで世界一の座を争うのだ。ちなみにレースの中で重要なファクターとなるタイヤはADVAN(横浜ゴム)の同一銘柄を使用し、イコールコンディションで戦うことになる。

マカオGPはF1へステップアップするための最重要レースである。しかし、その一方で市街地コースならではのクラッシュも多発するため、運悪くリタイアに追い込まれ「名声」を得るチャンスを失ったドライバーも多い。

最近は自動車メーカーやF1チームがレーシングカート時代から次世代ドライバーを育てるパターンが目立っており、育成ドライバーのキャリアに傷が付かないようにマカオGP参戦を避けるケースも目立っている。しかしながら、今年はユーロF3、イギリスF3、全日本F3の代表的なF3レースのチャンピオンが集うレベルの高いレースになった。

日本人の惨敗の敗因は?

予選レースで圧倒的な速さを見せた小林可夢偉。強烈な印象を世界に見せ付けたことは確かだ。
(写真:Yoshi KITAOKA)
マカオF3の表彰台は10年以上前は日本人にとって遠い夢だった。しかし、2001年に佐藤琢磨が日本人として初めてマカオF3を制してからというものの表彰台は日本人にとって近い存在(獲得しうる存在)になった気がする。

今年はハイレベルなユーロF3をTDP(トヨタヤングドライバーズプログラム)の小林可夢偉、平手晃平、中嶋一貴が戦っていたこともあり大いに期待が持てたのだが。。。決勝レースを終えて「日本人惨敗」という結果にはちょっと信じられない気持ちと、受け入れるべき現実が交錯し、複雑な気分である。

山側のテクニカルセクションで平手を押さえ込むコンウェイ。この後、コンウェイは2位以下を突き放していった。
(写真:Yoshi KITAOKA)
決勝レースでトップのマイク・コンウェイを追いかけた平手は海側ではコンウェイを僅かにリードしたが、レースが後半になるにつれテクニカルセクションの山側で離されていった。コンウェイは山側で全くペースを落とすことはなかった。コンウェイは山側で速いセッティングを決勝までに見出すことができていたのかもしれない。

タイヤがきつくなるレース後半で続々と日本人ドライバーはクラッシュを喫した。しかし3位表彰台にあがったスーティルはバトルの中でズルズルになってしまったタイヤでも見事にマシンをコントロールし、望みえるベストのリザルトを残すことに成功した。


F1テストドライバーも経験している全日本F3王者のスーティル。苦しい環境の中で限界まで攻めきった結果が3位。意地でも結果を残そうとするのもトップドライバーへの第一歩なのかもしれない。
(写真:Yoshi KITAOKA)
ここ一発での勝負強さ、コントロールの正確さ、この独特の雰囲気が溢れるマカオでのメンタル的な強さ、判断力。いろんな面でヨーロッパ人に負けている部分が垣間見えた。彼ら日本人はマカオの経験もあるし、ヨーロピアンとの戦いにも馴れているはずだ。

クラッシュ、トラブル、リタイア、レースに負ける要因というのは様々だろう。クラッシュもマカオにつき物だ。しかし、今回ばかりは「これもマカオ、これもレース」というよく使う言葉で済まされないと思うのだ。

マカオの道は世界へ続く。
どっかのお偉いさんが言っていたらしい。
「日本人はそろそろメーカーの力を使わないでF1に乗れるようにならないといけない」と。これは「自動車メーカーのおかげでF1に乗れるうちは日本人のチャンピオンは生まれませんよ、早く気づきなさい」と言われているのと同じではないだろうか?

マカオで僕は夢から覚めて現実を見てしまった。
来年はこういう現実を打ち負かす、素晴らしい決勝レースを日本人が展開してくれることを期待している。

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<関連リンク>
第53回マカオGP 公式サイト(英語)
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辻野 ヒロシ

場内実況アナウンサーとして、サーキットという現場を知り抜いたスペシャリスト

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