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ドイツ車にも負けない新型オデッセイ

ミニバンブームの火付け役となったオデッセイがフルモデルチェンジ。ひと目見ると、あまり変わっていない印象を受ける新型オデッセイだが、“熟成”すら感じさせる驚きの仕上がりだという。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

徹底的に弱点をなくした

オデッセイ
「センシュアル・ダイナミズム」をコンセプトに、官能的な美しさと力強さを表現。FCXクラリティをよりシャープにしたようなフロントマスクだ

新しいオデッセイを見て、ほとんどの人は「あまり変わらなかったんですね」と感じることだろう。クルマ好きであれば、顔つきが燃料電池車FCXクラリティと同じイメージになったことで見分けられる程度。実際、シャシもエンジンも先代モデルの改良バージョンである。

ところが、である。Dレンジをセレクトして走り出すや「あらら?」。素晴らしい仕上がりなのだ。ミニバンというよりアッパーミドルクラスの乗用車という雰囲気。ウソ偽り誇張無く、ドイツ車と真正面から戦わせても負けていないクオリティを持つ。このところ日本車の仕上がりは急激にグレードアップしているけれど、ミニバンもここまで来たか、と驚く。

オデッセイ
3列目までの着座位置をV字状に配置し、全ての乗員が前方視界のよさを共有できる。ラゲッジスペースは、テールゲートの薄型化や形状の工夫により従来モデル以上の容量を確保する

もう少し具体的な紹介をしてみたい。開発担当者に聞いたところ「徹底的に従来型の弱点を改良しました」。高い評価を得ていた従来型ながら、ボディ剛性のバランスやサスペンションの取り付け部分の剛性感など、改良出来る点も見つかったそうな。確かに自動車の技術は日進月歩。だからこそクルマはドンドン良くなる。

ただ新しいシャシを開発すると、弱点の対応だけで精一杯になってしまい、熟成というレベルまで持って行くことが難しくなってしまう。サスペンションの取り付け部分一つとっても、新しいシャシなら見直しを2回程度しか出来ない。けれど従来型を改良するのであれば、さらに3~4回の手直しを加えられるワケ。

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