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JDサリンジャー『エズミに捧ぐ』 アーミーとピンナップ・アート

この記事を書いた時点では、アーミー・スタイルはトレンド、であったのだが・・・現実の戦闘が繰り返される現在、ある短編小説で描かれる出来事が強く胸に迫る。

執筆者:森田 剛

今やピンナップ・アートは、アメリカ現代美術の一分野として認定された存在となっている(代表的作家はEnoch Bolles,Peter Driben など)。
それは男性誌『プレイボーイ』がポルノグラフィーとして流用する以前は、セックスを直接的なテーマとしていなかった。無邪気に微笑みかける、健康的なグラマラスさをもった女性像だったのだ。

ファッションにピンナップ・アートが使用された例で記憶しているのは、10年ほど前にYohji Yamamotoのメンズ・コレクションに登場した、レザー・ジャケットの背中に描かれたものだ。しかし、ここでのピンナップ・ガールは服を着けていないものが多かった。
兵士が戦闘機のノーズ部分に貼り付けるピンナップをイメージしているという事だが、それはノーズ・アートと呼ばれていて、現在ではほとんどがヌードのピンナップになっている。
ところが、今シーズンになって、Tシャツのプリントに、有名ブランドのイメージ・ポスターに、服を着たピンナップ・ガールたちが戻ってきたのだ。
一方で、今はアーミーがトレンドとなっている時、これには何らかの意味を感じずにはいられない。

 

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