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経産婦の高齢出産! 2人目・3人目産める? 育てられる?

高齢出産だと2人目・3人目は無理と思っている人も多いと思いますが、何歳であろうと育てられない命を宿すことはありません。年齢にこだわって最初からあきらめてしまうのはもったいない! 高齢出産で経産婦が2人目・3人目を産む事のリスクや、知っておくべき事を解説します。

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

経産婦の高齢出産……高齢出産でも2人目・3人目を産む人は多い!

経産婦の高齢出産

高齢出産でも2人目、3人目を授かる人も居る

少子化が進んでいる現在ですが、子どもを持つのならば「2人から3人が理想」と思っている母親は多いようです。高齢出産で第一子を授かった人の喜びは大きいものの、「でもさすがに、高齢出産だと二人目、三人目は無理と思っている人も多いと思います。私の周辺を見ていると、高齢でも二人目以降を授かって、元気に出産なさっている方もたくさんいらっしゃいます。
   

高齢だと出産時の体力がなくなる?

漠然と「高齢だと無理」?

漠然と「高齢だと無理」?

高齢出産で二人目は無理だと思う、その主な理由として「出産の体力がなくなってしまうのでは」という懸念を挙げる人が多いようです。

しかし、一般的に二人目以降の出産は比較的楽だったという方が多いもの。分娩時間の平均も初産は12時間、経産婦は7~8時間だといわれています。最初の出産を経験して2~4年後であれば、前回の出産のこともよく覚えていて、体の準備も心の準備もスムーズかもしれません。

漠然と「高齢だと無理」と思うかもしれませんが、授かることができた命は、基本的に産めないとか、育てられないということはありません。

現に「38歳で初産、その後、40歳で二人目を産みました。初めからきょうだいを作ってあげたいと思っていたので、最初の子を産んだ時点で、産後の体調にも気遣い、徐々に準備を始めました」という方が私の身近にも多いのです。

高齢出産の人の方が、「二人目、三人目はいずれ……」と曖昧にしていては、出産可能な年齢までの先が短いということもありますので、心と体の準備を整えてチャレンジしているという面もあるようです。それができるのも、初産に至るまでに、その人がやりたかった仕事や趣味の世界のことをがんばってきて「やるだけやった感」が十分にあるせいかもしれません。

初産を経て、「子育ての楽しさ、面白さ、幸せ感に目覚めた」と子育てモードになったら、「この勢いのまま二人目へ」というわけです。
 

年の離れた2人目出産も珍しくない

上の子のときとはまた違った感動が

上の子のときとはまた違った感動が

一方、1人目は若いうちに産んで、40歳近くになってから2人目を出産したという人も増えています。

1人目を産んで、早々に仕事に復帰して、そのまま「仕事と育児の両立」に苦労しながらがんばってきたという人たちです。子どもはもう小学生くらいになっていて、「このまま一人でもいいかな」と思っていたところが、同級生の「高齢出産で初産」に触発されて、「私もまだ産めるかも」と2人目にチャレンジした人もいます。「ああ、友達は39歳で1人目の子を産むのか。私にも今、赤ちゃんが居ても素敵だな」と思えたそうです。

また、一人目のときは社内の育児支援制度が整っていなかったから、なかなか次もという気持ちになれなかったかもしれませんが、ここ数年で会社や地域の育児支援のサポートが整ってきました。以前は「遠慮がち」に制度を利用していた感があったような職場でも、利用する女性側の意識も変わってきたようです。そうした状況を受けて「もう一人いても、安心して育てられる」と奮起した人もいます。

この場合も「年が開いたから出産が苦しいかしら」と悩むことはありません。「出産から三年経つと初産のときの状態に戻る」という説もありますが、あまり根拠はないので心配しなくても大丈夫です。

それ以上に、近年の「お産をポジティブに捉える情報」を吸収して、前回とは違った感動を得たという方も多いのです。「一人目のときは、あまり知識もなく、周囲に促されるまま病院の分娩台で出産しました。二人目のときは、フリースタイル出産という方法があるということを知ったので、ぜひその方法にチャレンジしてみたいと思って、助産院で生みました。上の子のときとはまた違った感動がありました」というお話も、一人や二人ではありません。

助産院の受け入れも、初産だと37歳以下などのルールがありますが、経産婦であればもっと年齢が上でも受け入れてくれるところもあるようです。
 

上の子にとっても大切な学びになる

わたしもこんなに可愛がられてきたんだ

わたしもこんなに可愛がられてきたんだ

  年の離れた赤ちゃんが家庭にやってくることによって、上の子どもたちにはとても大切な学びになります。

物心付いた子どもたちが「どうやって命が産まれてくるのか」ということを知ることができ、その赤ちゃんが母親にぴったりくっついて育てられる姿を見て、やきもちを焼くどころか「覚えていなかったけど、自分もこれだけ可愛がられて育ってきたんだ」ということが分かり、とても優しくなっていくことが多いのです。

ひとつの命が生まれて、どのようにケアされていくのか、どれだけの愛情が注がれているかということを目撃できることは、その後の思春期へ向かう成長に向けて、計り知れない良い影響を与えると思います。
 

人数が増えれば子育ては楽になる!?

さて、高齢出産だとその後の子育てが大変なのだから、二人目、三人目ということになれば、ボロボロになってしまうのでは、と思っている人もいますが、子育ての大変さは母親の年齢とは関係ありません。20歳代でも大変なことは同じこと。それに、二人いると大変さが倍になるというものではなく、むしろ子どもたち同士で遊んでくれたり、上の子が下の子の面倒をみてくれたりと、助かることも多いのです。親があれこれしつけをしなくても、きょうだいの関係を通して、人とのかかわり方や、我慢すること、待つこと、助け合うこと、信頼関係などを学んでいくことができます。

厚生労働省の調査によると、40~45歳の間で産む人たちが、約3万7000人いて、そのうち約1,3000人が第一子、約1,3000人が二人目で、あとの約10,000人が三人目以降ということです。「子だくさん」だった時代は、「47歳で末っ子が産まれた」ということも珍しくはなかったのですから、今のほうが年齢の枠にとらわれた考え方をしているのかもしれません。気持ちの上では二人目、三人目を欲しいのに年齢だけにこだわって最初からあきらめてしまうのはもったいないですよね。

妊娠したということは、生命をはぐくむことができるということ。何歳であろうと、育てられない命を宿すことはありません。「遅くなったけど、子育ての幸せを知った」方であればなおさら、その幸せを堪能してほしいと願っています。

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