妊娠中の体重管理

更新日:2004年11月17日

妊娠中毒症に減塩・体重制限は本当に効く?

「減塩&低カロリ-食」は妊娠中毒症から身を守る常識とされてきました。でも最近は、さほど大きな効果はなく、極端に制限すれば重症化の危険さえあることがわかってきました。

カロリーと塩分の制限は


あんまりたくさん入れちゃいけないのかしら?。
日本産婦人科学会は「妊娠中毒症栄養管理指針」というものを出し、妊娠中毒症になったら重症度に応じて摂取エネルギーの制限と厳格な食塩制限をするようすすめてきました。

そのため全国の産院はそれに基づいた指導をおこなっており、妊娠中毒症になると「私が辛抱の足りない人間だからこんな状態になってしまった」と自分を責める人もたくさんいます。でも学会の指針が出たのは1981年のことで、もう20年以上経っています。最近では、カロリーと塩分の制限は見直す部分がある、とわかってきました。

体重で重要なのは「妊娠前の体重」

中林先生が院長を務める愛育病院でも、体重と、重症妊娠中毒症の発生の関係を調査しました。その結果、ふとり過ぎと妊娠中毒症は関連性がありましたが、重要なのは妊娠前の体重でした。

妊娠中の大関心事である体重増加。
対象になったのは、1998年から2003年に同病院で出産した正期産・単胎・日本人女性 5162名です。この人たちを、妊娠する前の体重により「やせグループ」「標準グループ」「肥満グループ」に分けて重症妊娠中毒症の発生率を調べたところ、全体での統計が1.2%であるのに対し、やせグループでは1.0%、標準グループでは1.6%と大差がありませんでした。でも、もともと肥満気味だったグループでは、3.5%と高くなったのです。

しかし妊娠中の体重増加は重症妊娠中毒症とさほど関連がなく、5kg増から15kg増の間では有意差がありませんでした。

>>減塩をしすぎるとどうなるでしょう>>
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河合 蘭

出産ジャーナリスト。産む人と医療者をつなぐネットワーク「REBORN」代表。著書に『安全なお産、安心…

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