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「妊娠脈」が自分でわかった!

東洋医学は妊娠・出産が得意分野。『妊婦は太っちゃいけないの?』(新潮社)で妊娠・出産の中医学を紹介してくれた高島さんにご自分の妊娠体験も含め、語っていただきました。

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

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中医学に魅せられて10余年、という高島系子さん。女性誌で、高島さんの漢方にまつわる記事を読んでいる方も多いはずです。

フリーのライターとして、ひとつの魅せられたテーマを持つのは幸せなこと、と私は時々感じています。最近『妊婦は太っちゃいけないの?』を出した高島系子さんも、そんな、大好きなテーマを持つライターのひとり。彼女のテーマは中医学(中国の伝統医学)、つまり漢方の世界です。5才になる男の子の母親でもある高島さんに、このとっても面白そうな世界と妊娠・出産の関わりをお聞きしましょう。

文学的な表現に「グッ」と来て‥‥


河合 高島さんはどんなきっかけがあって中医学に興味を持たれのでしょう?

高島 以前は街ネタ、音楽、映画の記事などを書いていたのですが、ある日、医薬品関係の編集をしているところから中医学の医師の取材をする仕事を依頼されたのです。とっつきにくい印象があったのですが、行って話を聞いてみたら、びっくり。「何て面白い理論なんだろう」と、あたかも恋に落ちたように夢中になってしまったのです。

河合 どんなところに惚れてしまったのですか?

高島 身体の見方が西洋医学と全く違うし、それをとても文学的に表現するんです。たとえば「正虚邪恋(せいきょじゃれん)」という表現があるんですが、まるで香港映画のタイトルでしょう?「正」とは「正気(せいき)」の略で「正しい気」のこと。免疫力といってもいいです。これが「虚ろ」になっていると、「邪」に恋されやすいというわけです。「邪」とは中医学ではウイルスや気候など外から入ってくる病気のもとのことです。

イライラに効く薬で「逍遙散」というのもありますが、「逍遙」とはそぞろ歩きのことで「散」はパウダーです。気のめぐりの悪さによる症状を吹き飛ばす薬に、こんなネーミングをするなんて、センスを感じませんか。それまでの私は、身体のこと考えるのは好きでロマンを感じていたんですが、西洋医学にはあまり興味がもてませんでした。でも中医学は、まさに「文化系のための医学」だったのです。

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