結婚のお金/どうする?夫婦の家計管理

赤字家計から脱出するには?そのポイント

家計が1回でも赤字になってしまったら家計の危機。夫婦で話し合って脱却をしましょう。その具体的な方法をご紹介します。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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赤字家計は長引かせず、すぐにリカバリーを!

毎月の家計が赤字になるとお金が貯まらないのはもちろん、何か突発的なことが起こっても対応ができない家計になってしまいます。
 
 毎月の収支が赤字になってしまったら……

 毎月の収支が赤字になってしまったら……




また、一度でも赤字家計になると、また次の月も赤字……というように連鎖的に赤字が続くことも。

一度でも赤字家計になったら、すぐに家計の見直しを考えましょう。必ず夫婦2人で考えることが大切です。赤字家計から脱却するポイントをご紹介します。
 

収入を増やすか、支出を減らすか

赤字を脱却する方法は簡単なことです。収入を増やすか、支出を減らすかのどちらかしかありません。まずは収入を増やすことを考えましょう。

一番簡単なのは、働き手を増やすこと。妻が専業主婦の場合は妻が働くことが一番効果的です。いきなり年収数百万などと考える必要はありません。まずは赤字脱却のため、赤字分だけでも稼ぐ、というスタンスで働き始めではいかがでしょうか?

仕事に慣れてくれば仕事量を増やしたり、転職などで収入アップを図りましょう。家計の赤字解消ができて、貯蓄ができる家計に大変身です。

稼ぎ手を増やすことが困難なのであれば、副収入を考えましょう。最近では副業が認められる会社も増えてきました。許されるのなら、本業に差し障りがない程度に考えてみるのも手。もちろん、キャリアアップを目指すのもいいですね。
 

支出減の第一歩は固定費の把握

収入を増やすことはたやすいことではありません。収入を増やせないのであれば、支出を減らすしかありません。家計簿をつけている人は、その内容をきちんと分析してみましょう。どの項目でコンスタントにお金を使っているか、1回の使用金額の増減がある項目は何か、のあたりを中心にみてみましょう。

でも、家計簿はつけていないという方も多いのでは? そんな方もあきらめてはいけません。家計簿をつける前にできることがあります。それは固定費の見直しです。固定費とは毎月決まって出て行くお金で、家賃や水道光熱費、電話代、保険、ローン返済などです。毎月、自動的に支払っているお金ですね。

固定費の把握は預金通帳を見ればわかるでしょう。だいたい自動引き落としやクレジットカードで支払っていると思います。この固定費をリストアップしてみましょう。
 

ローンと保険の見直しが効果的

ローン返済がある人は繰上返済や借り換えなどを考えてみましょう。住宅ローン以外で借り入れがある人は、この完済を考えるのが近道。金利負担は重いものです。住宅ローン以外の借り入れがある限り、赤字家計からの脱出は見込めないと覚悟しましょう。

保険の見直しも家計には大きな効果をもたらします。保障の重複などを見つけて必要な保険だけに加入しましょう。携帯電話などもお得なプランを探すと、電話代が一気に減る場合もあります。

固定費の削減はとても効果的。1回見直すと毎月その効果が出ます。まずは固定費の見直しからですね。 固定費を見直してもまだ赤字が解消できないという方は、次の対策をとる必要がありますよ。
 

使途不明金を探せ!

赤字である家計で多いのが「使途不明金」。聞こえはいいですが、要は何に使ったかはわからないけど、使ったお金ということです。

この使途不明金が多ければ多いほど、家計はブラックボックス状態。気がつくと赤字になっているというのは当然ですね。

まずは、この使途不明金の実態を知りましょう。お金を使ったらその場でメモをとります。携帯電話のメモ機能を使ってもいいですね。自動販売機でジュースを買ってもメモ。コンビニでガムを買ってもメモ。交通費や雑誌、飲み会の会費、ランチ代などお金を払ったものは全て書き留めましょう。

電子マネーやクレジットカードで買ったものは、利用履歴を参照すると何にいくら使ったかがわかりますね。1週間の記録がとれたら、全てのお金の使い道をリストアップしてみましょう。もちろん、夫婦の財布から出ているもの全てについてです。

ここで、意外とたくさん使っているのがわかるでしょう。中には目をそむけたくなる内容だったかも。この、知らない間に使っていたお金が赤字の大きな原因だとわかるのではないでしょうか?

毎日のランチ代や何気なく買っていた雑誌や飲み物、飲み会、趣味や外食など。原因がわかれば、対策もわかりますよね。次の1週間は1日1個は何かをガマンしてみる、その次の週は1日だけでも一切無駄遣いをしない……など、少しずつ無理のない程度で「知らない間に使っていたお金」を減らしてみましょう。
 

現金主義でクレジットカードは使わない

もうひとつ注意をしたいのがクレジットカードの利用です。クレジットカードは現金の支出がない分、お金の使い方がわかりにくいものです。

赤字に陥りやすいのが、クレジットカード払いの悪循環。手元に現金がないので、カード払いが増える。その返済のために、更に手元の現金が減り、またまたカード払いに頼る……。

このカード払い循環に入ってしまうと返済額が増え続け、赤字家計から抜け出すことができません。また、現金が使われているという実感がありませんし、将来の収入見込みで支払いをし続けると、クレジットカード依存の生活になってしまいます。

こんな時は、いったんカード払いの習慣をやめてしまいましょう。といっても、ポイント制度や利便性などで手放せない方も多いはず。そんな時は、カード払い専用の銀行口座を作って、カードを払った分だけその口座に必ず入金するということをしてみましょう。

まずは、今の支払いを先に伸ばさないこと。現金で支払う(又は、カードを使っても、その場で現金を支払ったつもりにする)ことが、カード依存の赤字家計には大切でしょう。
 

赤字脱却後はすぐに強制積立へ

1カ月でも赤字がなくなれば、ここがスタートラインです。ここまでよく頑張りました! ここでもう少し踏ん張りましょう。

次に黒字体質にするためには、強制的に積立をしていくことが効果的です。使えるお金を少しずつ減らして、貯める家計に変えていきましょう。

最初は少額でも問題なし。続けて、少しずつでも積立を増やすことに集中しましょう。赤字体質家計が黒字に転換すること間違いなしです。
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