生命保険の見直し/ライフスタイル別 生命保険見直し事例

若い夫婦に必要なのは、保険よりも貯蓄?

まだ子どものいない若い夫婦は、保険より貯蓄を優先すべき? いいえ、やはり、保険も必要です。今回は、結婚のタイミングで考える保障と、見直し事例をご紹介します。

執筆者:小川 千尋

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若くても死亡や入院のリスクがある

結婚が決まったらパートナーのための保障を考えよう。

結婚が決まったらパートナーのための保障を考えよう。

まだ子どものいない若い夫婦は、「保険より貯蓄を優先したほうがいいのでは?」と、考える人もいます。確かに、若いうちは、死亡や入院のリスクは低いし、仮に死亡・入院したとしても、子どもがいないうちなら、遺されたパートナーが生活を立て直すのに大金は必要ありません。

でも、リスクはゼロではないので、保険に加入することは、貯蓄と同じくらい大切です。
 

保険と貯蓄はライフプラン実現のための両輪

貯蓄は、人生のイベントでかかるお金、夢を実現させるお金を作るためのもの。ですから、ライフプラン実現には、計画的な貯蓄は欠かせません。一方の保険は、死亡や入院で収入が途絶えたり減っても、ライフプランの軌道修正を最小限にするためのもので、こちらも欠かせません。

つまり、保険と貯蓄は、ライフプラン実現の両輪で、どちらが欠けても、人生という長い道を安定走行することはできないということ。

では、結婚のタイミングで、保障はどう考えればいいでしょうか? まず、死亡保障については、夫・妻ともに「自分のお葬式代で相手に迷惑をかけないお金を残すこと」、夫は「自分のお葬式代にプラスして、妻が生活を立て直すまでのお金を残すこと」を考えるのが基本です。この基本を元にした、必要な死亡保障の目安額は下記の通りです。

●夫の死亡保障額の目安

妻がパート、専業主婦の場合=1000万円程度
妻が会社員の場合=300万~500万円

●妻の死亡保障額の目安

夫・妻の職業に関わらず=300万~500万円

死亡保障が必要な期間は、夫・妻ともに、子どもができたら再見直しが必要になるので、とりあえず10年くらいをカバーしておけばいいと考えましょう。

次に、医療保障については、夫・妻ともに、「自分が入院したときの医療費で家計にダメージを与えないお金を用意すること」を考えます。まだ、貯蓄残高が少ない若いうちは、医療保障の必要性は高いといえそうです。夫・妻ともに、入院日額5000円~1万円を目安に、終身医療保険で準備しましょう。
 

こんなときは、こう見直して

では、夫と妻で1例ずつ、見直し方の事例をご紹介しておきましょう。

事例1 保険に入っていない夫

これは、新規加入で対応する事例です。死亡保障額は、妻の収入で決めましょう。最近は少なくなりましたが、結婚を機に会社をやめて専業主婦あるいはパートなどに変わって、収入がないか少なくなる場合は1000万円程度を準備します。会社員として働き続けている場合は、300万~500万円(300万円の保険金額は設定しにくい場合は500万円)です。

子どもができたら、死亡保障をしっかり確保するための見直しを行うので、それまでの保障として10年などの短い満期の定期保険を利用しましょう。

医療保障は、入院日額5000円~1万円の終身医療保険で準備します。

■事例2 300万円の養老保険に医療特約をつけている妻

貯蓄を兼ねて養老保険に加入したのでしょうけれど、この保険の入り方には問題が2つあります。1つは、満期までの期間と保険料の払い方によっては、元本割れのケースもあること。低金利の影響を受けて、保険の貯蓄性は下がっているからです。もう1つは、養老保険につけている医療特約の保障は、主契約の養老保険が満期になるまでなので、その時点で医療保障の手当てをしなければいけないことです。

この問題を解決する見直し方は、以下の通りです。

まず、特約を含めない養老保険だけの保険料総額と、満期時に受け取れる保険金を計算し、元本割れをするかどうか確認します。

元本割れをする場合は、貯蓄のつもりで続ける意味はないと思われるので、この保険にこだわるのはやめましょう。保険金額は500万円くらい、保障期間は10年程度の定期保険で死亡保障を、終身医療保険(入院日額は5000円~1万円)で医療保障を準備します。そして、養老保険は解約を。

元本割れをしない場合は、医療保障を途切れさせないために終身医療保険(入院日額は5000円~1万円)に加入し、医療特約だけ解約します。これで、養老保険が満期になるまでの300万円の死亡保障と、一生途切れることのない医療保障が確保できます。

夫婦ともに、子どもができたら、見直しが必要なことを忘れないでください。

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