チャイルドシート/チャイルドシートの基礎知識

乳児・幼児兼用チャイルドシート(0~4歳)

新生児から、4歳頃まで使用できるチャイルドシートを「乳児・幼児兼用チャイルドシート」と呼びます。日本では最も人気の種類です。

森本 博

執筆者:森本 博

チャイルドシートガイド

日本では人気の乳児幼児兼用シート(0~4歳頃まで)

日本では人気の乳児幼児兼用シート(0~4歳頃まで)

新生児から4歳頃まで使用できるチャイルドシートを「乳児・幼児兼用チャイルドシート」と呼びます。日本では最も人気の種類です。2012年施行の安全基準で定められる5段階のグループ分け(0、0+、I、II、III)では、グループ0~I(新生児~体重18kg、およそ4歳頃)です。

日本で主流のチャイルドシートで、進行方向に対して後ろ向きで使用する新生児乳児用ベビーシートの役割と、前向きで使用する幼児用チャイルドシートの役割を両立します。

乳児・幼児兼用チャイルドシートのメリット・デメリット

およそ1歳未満は後ろ向き乗車が義務付けられています。1歳以降は前向きに変わります。この大きな変化を、1台のチャイルドシートでまかなうことは、非常に高度な技術が必要です。構造も複雑化し、重量増、高重心となりやすいために、チャイルドシートとしては多くのデメリットを抱えることになります。

それでも日本人の「もったいない」精神に合致するのが「兼用」という考え方。ひとつで兼用することの合理性、経済性が日本のユーザーの支持を受けています。メーカーの努力もあり、兼用のデメリットを克服して、高い安全性を確保した製品の開発が進み、新安全基準(欧州基準ECE/04)に適合する製品も開発されました。これで兼用チャイルドシートも世界のレベルの安全性を確保したと言えます。2012年までは、新旧様々な製品が混在しますが、新安全基準適合品を選ぶと安心でしょう。

1歳未満を対象とする専用のベビーシートは、子どもを乗せたまま移動するキャリーの役割があるので、乗降の都度、座席への付け外しの作業が必要となります。それに対して、この乳児幼児兼用チャイルドシートは、車にシートは固定したままで、子どもだけを乗せ降ろししますので、使い勝手がわかりやすいと思います。

専用品のベビーシートは、道具として使いこなすと、とても重宝するものですが、一般的には兼用シートの方が、一旦きちんと取り付けなどのセッティングをしたら、普段はややこしいことがないという点で万人向けです。

兼用シートはセッティングに注意

その代わり、取り付けの時や、乗車の向きをチェンジするときはきちんとマニュアルを読んで、正確に取り付けをやり直してください。兼用シートゆえの細かな注意があります。

兼用シートには、ベッド型のチャイルドシートも含まれます。ベッドタイプはもともと海外で未熟児の搬送用に開発されましたが、日本のアップリカが乳児用に製品化しました。新生児にはとても適した姿勢で、親も安心ですが、事故時の安全性についてはイス型と評価が二分しています。詳しくは『ベッド型チャイルドシートの予備知識』を参照ください。

ベッド型の場合は、進行方向横向きのベッド型と、後ろ向きイス型、前向きイス型の3ウェイとなりますので、イス型よりもさらに注意してセッティングをやり直す必要があります。

兼用シートの多くは、子どもの体格に合わせて、取り付け方法が変わったり、クッション類の付け外しで調整したりと、細かな注意点があります。正直、製品を見ただけで直感的に使いこなせるものではありません。それでも一旦セッティングができてしまえば、普段は簡単に扱えます。ですから、家族にだれか一人、マニュアルを読んでセッティングをしっかり管理できる人がいれば、普段は他の家族のだれもが手軽に利用できます。

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