最近、よく見聞きするようになった「保活」という言葉。場合によっては「就活」「婚活」よりも大変とまで言われています。でも、みなさん、本来「保活」なんて必要ないことをご存じですか?
自治体には保育する「義務」がある
では、なぜ自治体に不服申し立てができるのでしょうか? それは、保育園は「児童福祉法」に則って運営されているからです。
児童福祉法第24条に「市町村は、保護者の労働又は疾病その他の政令で定める基準に従い条例で定める事由により、その監護すべき乳児、幼児又は第39条第2項に規定する児童の保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあつたときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない。ただし、付近に保育所がない等やむを得ない事由があるときは、その他の適切な保護をしなければならない」とあります。
簡単に言えば「市町村(特別区も含む)は、親が働いていて日中子どもの世話をできない家庭の子どもは、親が申し込めば、保育園に入園させなければならない」ということ。「ただし、」以降の条文は、待機児童が増えていることから新たに付け加えられたものですが、「入れる保育園がなければ、ちゃんと自治体が世話をせよ!」という意味なのです。
この法律がちゃんと守られていれば、「保活」なんて必要なくなります。「保活」をしなければならないような自治体こそ、法律違反ということを、親も不服を申し立てる根拠として、よく覚えておきましょう。
24条が廃止される?
あまりにも待機児童が多いのに、国や自治体がきちんと予算を付けないために、認可保育園はもはや「東大に入るより難しい」と言われる地域さえ出てきているほどです。そんな中、国が何をしようとしているかといえば、最低基準を撤廃して認可保育園に徹底的に子どもを詰め込もうという方策と、この児童福祉法第24条を廃止しようという方策です。「少子化対策特別部会」で話し合われている「新しい保育の制度」では、今の認可保育園をまるごとなくしてしまおうという方向に向かっています。
それを「財政難」の一言で片付けて、親として納得できますか? あらゆる制度において、上に立つものが充実することでそれが末端にまで行き渡っていくものです。つまり、認可園が充実しなければ、認可外やベビーホテル、託児所など、より小さな子どもの預け場所に目が行き渡りません。
児童福祉法第24条が変更、あるいは廃止されれば、「保活」は入園のための絶対条件になってしまいます。「保活」という言葉の存在そのものが法律違反という認識をぜひ多くの人に持ってほしいと思います。
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