離婚/お金の問題

養育費はどうやって決まる?

「手続きが大変そう……」と面倒がっていては損をしてしまうのが養育費。本人だけではなく子どもの生活や将来のことも考えて、しっかりもらえるようにまずは詳しい知識を身につけましょう!

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

「自分ひとりのことなら、なんとかできる。でも、子どものこととなると……」離婚後の生活を考えたときの最大の心配事は、自分のことよりも子どものことではないでしょうか。そこで今回は、子どもと生活していく際、重要な存在になる「養育費」についてみていきましょう。

そもそも養育費とは?

養育費は親のためではなく、子どもが持っている権利です。離婚前と変わらない生活がたもてるようにしっかり確保しましょう!

養育費は親のためではなく、子どもが持っている権利です。離婚前と変わらない生活がたもてるようにしっかり確保しましょう!

養育費とは、子どもを育てるのに必要な費用のことをいいます。衣食住に必要な経費や教育費、医療費、最低限度の文化費、娯楽費、交通費など未成熟子が自立するまでにかかるすべての費用が養育費に含まれます。

誤解しがちなのは、養育費は別れた配偶者のために支払うものではなく、あくまでも子どもが持つ権利であるという点です。また、親権がどちらにあろうと、両親の資力に応じて支払いをしなくてはなりません。ですから、たとえば離婚を決める際に「離婚さえできれば、養育費は要らない!」と妻側から提案したとしても、子どもが親から扶養を受ける権利は放棄できません。養育費は「子どもの権利」であり「子どもに対する義務」ということになのです。

養育費は、どうやって決まる?

養育費は、夫婦がふたりで話し合って決めるケースがほとんどです。「支払いの期間」「支払い金額」「支払い方法」という3つの要素を軸に協議します。

金額を決定するにあたっては、「現在、子どもを育てているのにかかっている費用」「今後の成長にともなって発生する費用」「夫婦それぞれの財産」「今後の収入や経済状態」などを検討します。

大切なのは、取り決めた内容を書面に残しておくということ。口約束で終わらせないためにも、法的な強制執行力のある「強制執行認諾約款付きの公正証書」にしておくことをおすすめします。

なお、話し合いで決まらないときは、離婚と同じく家庭裁判所の調停を利用して決定することができます。調停でも決まらなければ、裁判に持ち込む覚悟も必要でしょう。あいまいなまま放っておくことは、自分と子どもの将来にとって大きなマイナスになると考えていいでしょう。

養育費の相場って、どのくらい? >>
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