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しかし住宅ローン控除で全額還付になったとしても、さらに医療費控除の申告もしておいたほうが良い場合もあるのです。どういったケースで2つの節税制度が同時に申請してメリットがあるか、解説します。
医療費控除は、所得税と住民税の所得控除
医療費控除は14種類ある所得控除項目のうちの一つです。所得控除とは、所得から差し引ける控除のことで、これを漏れなく適用すれば、課税所得が少なくなればなるほど、税額がすくなくなります(右図参照)。この仕組みは住民税の計算においても同じで、医療費控除は所得税の所得控除項目であると同時に住民税の所得控除項目でもあります。これは医療費控除と住宅ローン控除の同時申請のポイントとなるところなのでしっかり押さえておきましょう。
住宅ローン控除は、所得税のみから還付できるケースと
所得税と住民税から還付できるケースがある
一方住宅ローン控除は、所得控除ではなく税額控除です。課税所得に税率が課され税額が算定されますが、その算定された税額からダイレクトに差し引くことができるため、節税効果が高いとされています。平成21年から平成25年に居住を開始したのであれば、その税額控除の算定方法は、年末残高の1%とされています。
よって例えば、平成22年に居住を開始し、年末の住宅ローン残高が3000万円の場合、3000万円×1%=30万円が住宅ローン控除として差し引けることとなるのです。
納めている所得税がそもそも30万円もないような場合、所得税から差し引くことのできない住宅ローン控除が残ることとなります。この場合、9万7500円を限度として住民税から差し引くことができるようになっています。次で詳しく解説します。
住宅ローン控除が住民税からも控除できるケースとは
住宅ローン控除の節税について、9万7500円を限度として住民税から差し引くことができるという制度も、住宅ローン控除の初回適用年分で可能な年とできない年があります。住宅ローン控除の初回適用年分とは具体的に 「購入後6ヵ月以内に住んで、なおかつ年末まで居住を継続していたもの」となります。居住開始年分と言い換えてもいいでしょう。
住宅ローン控除が住民税からも控除できる居住開始年とできない居住開始年は、それぞれ下記の通りです。
■住宅ローン控除が住民税からも控除できる居住開始年
・平成11年居住開始から平成18年居住開始
・平成21年以後居住開始
■住宅ローン控除が住民税から控除できない居住開始年
・平成19年居住開始および平成20年居住開始
なお、平成19年居住開始および平成20年居住開始の場合には、住宅ローン控除の節税は所得税だけとなり住民税の節税には役立ちませんが、この住民税から控除できない不公平感を調整するために住宅ローンの控除期間を10年間とするか、15年間とするかの選択性となっています。
【関連記事】
住宅ローン控除、10年と15年どちらを選ぶ
居住開始年分別の住宅ローン控除と医療費控除の対応方法
したがって住宅ローン控除と医療費控除を同時に申請できるのか、についてはマイホームの居住開始年で仕組みが異なってくることになります。平成19年および平成20年にマイホームに居住開始の方は、住宅ローン控除により所得税が全額還付になったとしても、住民税からは節税ができません。つまりこのとき医療費控除をすれば、住民税から節税ができる可能性があるので、申告した方がいいのです。
また平成11年から平成18年もしくは平成21年以後居住開始の方も、住民税から差し引ける金額の上限が9万7500円ですので、本来納めるべき住民税の額が9万7500円を越える方はもちろんのこと、所得税から控除できない住宅ローン控除の残額を差し引いても住民税が残る方も、やはり医療費控除はきちんと申告しておくべきでしょう。
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