住民税の基礎を学ぼう

更新日:2010年08月13日

住民税が入社2年目の6月から引かれるのはなぜ?

入社2年目の6月の給与から住民税が差し引かれている人、多くありませんか。なんでこんな中途半端な時期に徴収が始まるのでしょうか。年の中途で会社を辞めれば住民税は徴収されなかったのでしょうか。住民税の計算の仕組みについて解説します。

入社して3年目以降の方については昨年すでに経験済みなので、何ということはないのですが、新卒採用で入社2年目という方については、入社2年目の6月から住民税が差し引かれて支給されていることと思います。なぜ入社2年目の6月という中途半端な時期から住民税が差し引かれるようになるのでしょう?

その前にまずは源泉徴収票の提出先について整理してみます。

源泉徴収票は分割されの4つの提出先へ

源泉徴収票は元々A4サイズ。タテ・ヨコに折られ、4分割された後、それぞれの提出先に渡ります。

4分割のうち1枚は、給与所得者本人の手元にあります。では、残りの3枚はどこに行くのでしょうか?

まず、所得制限のシバリもあり、提出義務のない人もいますが、原則は給与は税務署に提出されています。法定調書の合計表という書類に添付して事業主が取りまとめ税務署に提出するのですが、要は「会社としてこういった人にこれだけの給与を支払ってますよ。源泉徴収義務も年末調整もきちんと処理してますよ。」ということを証明する書類なのです。

そして残り2/4は、給与所得者本人が今年の1月1日現在お住いの各市区役所や町村役場に提出されます。名称は<源泉徴収票>ではなく<給与支払報告書>となりますが、内容なまったく同じものが送付されています。

市区町村に送られた源泉徴収票は、住民税の計算される資料に

そしてこの市区町村に送られた源泉徴収票が、住民税の計算される資料になっています。たとえば、東京都渋谷区在住の人を10人雇っている会社があったとします。その会社はその10人の給与支払報告書を総括表という書類に添付して渋谷区役所に毎年毎年1月末日までに送付しなければいけない決まりになっているのです。

これにもとづいて給与所得者の場合には、支給年の翌年の6月から一年間均等して(端数調整はありますが)支給年の翌々年の5月まで給与から天引きされて、住民税の徴収が行われるというのが原則といえます。
図表イメージ:筆者作成undefined給与支払報告書のベースとなっている資料は源泉徴収票と同じです

図表イメージ:筆者作成 給与支払報告書のベースとなっている資料は源泉徴収票と同じです

退職してしまった場合の住民税はどう徴収するのか

例外もあります。たとえば去年は働いていたけど今年の3月に退職してしまった人などの場合です。
給与から天引きされる仕組みのことを特別徴収といい、本人に直接納付書が郵送される仕組みのことを普通徴収といいます。こういった人は4月以降の給与の支払いがなくなっているのですから、天引きすることはできませんね。こういった場合はご本人に納税通知書が届くように事業主が手続きしなくてはいけません。
このように、給与天引きされていない部分については本人が直接納付することとなります。会社を辞めたからといって、住民税が減免されるわけではないのです。

住民税の原則は前年課税

ここまで説明してきたことの中で一貫していえるのは、所得のあった翌年に所得があった年を基準として住民税が課せられているということです。昨年は何とか収入があったからやりくりできていたものの、現在は無収入。通知された住民税どうしようと困っている人も多いとは思いますが、仕組みとして「住民税は前年課税」ということをおさえておいてください。

前年の所得がベースになるのは住民税だけではない

ちなみに退職者でお勤め時代に社会保険加入していた方については、国民健康保険も前年の給与等をベースに算定されますので、住民税と国民健康保険といったかたちで翌年にはダブルパンチとなる方も多いのではないでしょうか。

転職活動期間・再就職活動期間が長引きそうな場合はこのようなことも頭にいれて行動することをお勧めします。
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この記事の担当ガイド

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田中 卓也

税理士であるガイドが避けては通れない税金の問題について、専門用語もかみくだいてわかりやすく解説。

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